先週土曜日に到着し、土日で基本的なセットアップやデータ移行、ソフトウェアインストール等の環境整備を実施し、月曜からは外出時には常にVAIO Z21を持ち歩くようになって今日で3日目。まだ、キーボードの打ちにくさはあまり変化がないものの、慣れのために様々な文章をZ21でタイピングしてきたためか、初日ほどの絶望感はなくなりつつある。とはいっても、社や自宅のデスクトップPC用キーボードを叩くと、やっぱりこいつぁ打ちにくい代物だという印象は何ら変わることなく来ている。VAIO Z(そしてtype Z)のアイソレーションキーボードでは、最初に不安を抱きつつもすぐに慣れたのと比べて、このZ21は残念ながら慣れたところで生産性の向上や気持ちよさというものは得られそうにない。この点からも、VAIO Zのコンセプトの大きなものは失われたのだと再認識する……。
とはいいつつも、わずか200~300グラムの差でしかないと思っていた重量も、そこはたかが200~300グラムされど200~300グラムであって、以前のVAIO Zよりも持ち運びが楽になったことは大きい。さらに外部GPUが本体に内蔵されていないため、却ってACアダプタを持ち歩こうとは考えなくなり(本体だけで外部GPUがONにできるならACアダプタが必要だろうとなるが、それができないということは、なしでいけると割り切れるため)、結果トータルで500グラム以上軽量となり、大きなアドバンテージが重量面で得られつつあると感じている。また、それなりの時間を外出先で使用する際は、一緒に購入した本体底面にくっつける拡張バッテリの出番となるが、これはまだ試していない。以前記したように、拡張バッテリを底面に装着してしまうと、キーボードが傾斜しなくなってしまうため、ただでさえ打ちにくいキーボードがさらに打ちにくくなる。また、重量もACアダプタ並みかそれ以上あるので、AC電源が確保できる場所であれば、拡張バッテリを装着するのではなくACアダプタを一緒に持ち歩こうとなる。今のところ、だが、私にとっては拡張バッテリは無用の長物だといえるかもしれない。
そして持ち歩く際は、先代VAIO Z(VAIO Z11)専用ケース(バッグ)に入れるわけだが、若干横幅が増えたことでかなりぎりぎりとなって入れにくくなってしまった。液晶パネルもキーボードサイズもほとんど変わらないのに横幅は増えたということは、推測だが片面実装としたため(=薄型化のため)の副作用と見る。こういうところもZシリーズではなく、XZだろうとする理由の一つとなるわけだ。
とはいえ、キーボードを除けば、間違いなくPCとしての基本性能は、VAIO Z11を凌駕している。とにかくレスポンスがいい。今、ランチタイムの喫茶店でこの文書を入力しているが、バッテリ稼働の場合、思いがけないところで「ひっかかり」を覚えたり、また注文していたものがテーブルに届くときなどすぐに作業を中断してPCをしまいたくなるが、レスポンスが悪いとなかなかにストレスが溜まりやすいものだ。こういうことが現時点では一切ないところが、VAIO Z21のすごいところであると断言できよう。
それにしても──。Sandy Bridgeの優秀さは、VAIO XもといZ21においてはまだ5日目の体験だが、Merom(初代Core2 Duo)と同様にMobileでこそ進化を発揮すると感ずる。初代Core iはあまりMobileを考慮されなかったため、プロセスルールが縮小されなければTDP 35Wを切ることが難しく、結果、なんちゃってGPU統合のArrandaleまでNehalemアーキテクチャの導入はハイエンドMobile以外は見送られた。今回のSandy BridgeはCore2 Duoと同様、すべてのレンジでいきなり投入されるというパターン。Mobile指向プロセッサであることが容易にうかがえることは、つまりMobileと相性がいいわけであり、こういった感触を得られるのは当然かもしれない。
返す返すもキーボードが…と愚痴りつつ今回はここまで。
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