さて、VAIO Z21が到着して以降の土日は、特に持ち歩くこともなく家での利用に限られていた。しかし、お盆休みを返上したこともあって、今日からはいよいよ外出デビューと洒落込んでみた。事実上、初めてPower Media Dockを接続しない状態での利用だが、いやはや流石にSONY自らが自慢するだけあって起動時間の速いこと速いこと。一昔前のスリープの復帰よりも速いんじゃないか、と思うほどの起動時間。もちろん、これはVAIOロゴの表示などをキャンセルした高速起動オプションを有効にした結果であるが、ここまで速ければスリープ不要論が起こってもおかしくないほど。それほどまでに速い。
具体的に時間を表記すれば、電源ボタンを押してログオン画面が出るまで13秒。これはSONYの主張する起動時間と同じなので、可もなく不可もなくであるが、13秒という時間は体感としてはもっと速く感ずる。Power On後、数秒もせずにWindowsを起動していますと表示されて、Windows 7起動画面のフラッグが一回表示されるか否かで消え、すぐにパッとログオン画面が出るのは圧巻だ。無論、タブレットマシンや携帯電話に比べれば云々する向きもあるだろうが、Windows PCでここまで速いと驚きを通り越して衝撃すら感ずる。なので、私的にはサスペンド(休止状態)を選択する余地はなくなったと断言できよう。
また、Power Media Dockの尻尾がなくなったのはもちろん、AC電源からも外れ、さらに拡張バッテリも外した「素の」VAIO Z21は確かに軽いし、すっきりしている。キーボードの打ちにくさは相変わらずだが、これを持つ私への周りの視線は、以前のVAIO Z11のそれとは異なるものだ。ゴールドモデルということもあるのかもしれないが、薄くてスタイリッシュということも相俟って、これで私がかっこよく、かつエグゼクティヴな雰囲気を醸し出していたとすれば文句なしだ。無論、豚に真珠と思われている可能性の方が高いだろうが(苦笑)。
それにしても──。Sandy Bridgeの性能はデスクトップPCではもちろんだが、Mobile環境において真の性能(能力)を発揮すると痛感する。以前のCore i7-620M(Westmereコア、Arrandale実装)も確かに速かったが、Core i7-2620M(Sandy Bridge)の速さは別次元だ。今やマイクロプロセッサが占めるマシンスピードなんか、ほとんど貢献しないだろうという意見もある。実際その通りだが、ある一面からはそうではない。それは「何かしよう」と思ったときに「何かアクションを起こした後の反応の良さ」と言っていいだろうか。ガンダムで喩えれば、モスク・ハン博士によるマグネットコーティングとでも言おうか(笑)。無論、第三世代SSDも寄与しているのは確かだが、グラフィックスまで完全統合されたSandy Bridgeの真骨頂と見る。Apple社がMacにCore2 Duo(Penryn)の後、第一世代Mobile版Core i(Westmereコア)をスキップして、第二世代Core i(Sandy Bridge)を搭載したのもよくわかる。省電力性能も併せ、非常にバランスのいいグラフィックス統合マイクロプロセッサ、それがSandy Bridgeであると。
(ただし、あくまでバランスがいいということは必ずしも絶対性能において高いことを意味しない。バランスなんか無視すれば、かつてのアメ車のように醜いが規模さえ大きくすればいい。)
だが、返す返すもキーボードが…。こうも打ちにくいのは沈み込みが少ない、つまり打ち方を変えないといけないことはわかる。一方で、社などではデスクトップPCのキーボードを使っているわけで、慣れの問題とするなら、このVAIO Z21を使い続けなければならないのだが…。そんなこんなで喫茶店からのタイピングを終える。
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