結論! 後悔している。買って大失敗だった。
こう断言できるのが、私にとってのNintendo 3DSである。以前に当blog記事「秋葉原でNintendo 3DSをようやく視る」でも書いたように、私の初体験(笑)はあまりいい印象ではなかった。いや、このような画質の悪さで3Dとうたわれても物珍しさでシロウトさんは喜ぶかもしれないが、一時間程度のゲームプレイでも目の疲れは尋常でなさそう(たった3分の体験プレイで何が言えるかという向きもあるだろうが、3分でダメってことは…)だという印象で、絶対購入することはないだろうと思っていたのだが…。
時ぃは2015年、ではなくて2011年3月6日日曜日、つまり昨日。何と普通にNintendo 3DSが買えてしまったのだった。買えるはずもないと思っていたものが、あっさり目の前で買えてしまうといった状況に流されてしまったというべきか。2万5千円と携帯ゲーム機器としてはやや高めの価格ではあったが、そこは大人なので、あっさりと購入。そして後悔の嵐となったのだ(苦笑)。
秋葉原での3分間の体験は、実際に手にした体験以上のものとなった。最悪である。まず、重量。公式には235グラムということで、それほど重く感じることはないと思ったのだが、かなり重く感ずる。私の持つ初代DS(275グラム)よりも軽いのだが、DS Lite(218グラム)やDSi(214グラム)と比べると若干重い程度。にもかかわらず、ずっしり感があるのは最近はPSP Go(158グラム)をお供にすることが多いからだが、PSPの初代機(PSP-1000。これは280グラムと重量級)を除けばPSPも200グラムを切っており、Nintendo DS系はPSP系よりも重いのが通例だが、中でもPSP GoとNintendo 3DSと重さ比較をするのは酷と思いつつも、その差は実に80グラム近く。1.5倍も重さに違いがあれば、重く感ずるのも自明である。
ただ、DSiなどと比べれば、20グラム程度の差であれば許容範囲であるだろう。だが、困ったことに画質が最悪なのである。お試し3分体験ではあまり確認できなかったが、購入したからには裸眼立体視がじっくり確認でき、いい点も見出すことができるだろうと甘い期待もほんのわずかに抱いたがそんなものはなかった。本体を両手に持って左右に揺らせばすぐにわかるが、視差に依存するだけなので簡単に左目用と右目用の画像が別々に見える。つまり、立体視を確実に得るには本体のブレは許されず、必然的にごろ寝をしながらなどではアウト。姿勢を正し、しっかり両手で支え、地面と水平になるようにし、画面から目までの距離も常に一定で固定する。何と不自由な携帯ゲームであろうか。しかも、そこまでして努力した結果がすばらしい画像を鑑賞できるわけではなく、ぼやけた眠気を誘うくっきりしない画面。視差に頼る立体視であるのでこうなってしまうのはわかるのだが、こんな3Dならない方がましである。では、3D機能をオフにしてしまえばいいのかといえば、話はそう単純ではない。
3Dボリュームを一番下まで下げてOFFまで持っていけば、裸眼立体視から通常の2Dに戻ると言うが、正確には裸眼立体視で左目用として表示していた画像のみが表示されるだけ(つまり右目用画像が表示されなくなる)で、変わり映えしないぼやけた画面でしかない(注:この部分はコメント欄もご参照下さい)。何でこうなるのか(見えるのか)は、3DS専用ソフトウェアを購入していないので、標準添付されているソフトウェアからだけの判断となるが、元々の液晶の品質が今ひとつのような印象を受ける。3D対応とするための機構に問題があるのだろうが、2Dレベルでも今ひとつというのは3Dを必要としないユーザからも敬遠される要因となってしまうのではないだろうか。
そうなると、下位互換性(最近は後方互換性という言い方もあるようで)のDSソフトウェアも推して知るべしとなる。とりあえず、ポケモン最新版を入れてみたが案の定、今いち。DS系では256×192ドットのものが3DSでは400×240ドット(上側の画面)となれば拡大補完されてしまい、ただでさえボケ気味の画質がさらに劣化する。かといって、等倍モード(ドットバイドット)としてしまえば小さく表示されてしまう(上写真は見にくいが、相当小さいことがわかる)。いやはや、下位互換性は維持したと言っても劣化してまではいかがなものかとなるだろう。512×384ドット液晶であれば、まだ美しく拡大表示させる余地もでてくるが、この3D表示を狙った液晶パネルではそこまでする価値はないだろう。材質が悪ければ、それをいかに加工したところで無駄だからだ。
私が思うに、あれほど熱心に3Dにご執心のSONYが、次世代携帯ゲームNGPに3Dを持ってこないのはなぜかと言われたものだが、このNintendo 3DSの結果を見ればやらなくて正解だとなるだろう。3D云々はともかく、この画質の悪さはもちろん、簡単に破綻する裸眼立体視と異常な目の疲れ(無理に視差から3Dを追うからだろうか?)を考えれば、たとえ3DSにキラーソフトウェアが出たにしてもプレイしたいとは思わない。
そして、ネットへの接続が当たり前になりつつある中、あまり積極的に見えなかった任天堂もついに本機では、常時接続とまでは言わないが、接続できているのといないのとでは相当に格差が生まれそうである。というのも、今後出荷されるものに関しては問題ないかもしれないが、本体を更新しなければ使えない機能がメニューにあるのだ。しかも、更新しても期待する機能が使えるとは限らず、任天堂らしからぬ中途半端なリリースのようにも見える。にしても、ここまで買って後悔するゲーム機はいつ以来だろうと枕を濡らしつつ(笑)、今回はここまで。
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