さて、初めて外出先でこれを書いているところだが、この色はやはりというか当然というか、かなり目立つ。格好いいジェントルマンであれば、私も堂々としていられるが、現実世界はそんなに甘いものではない(苦笑)。普段以上に視線を感ずるが、それはすべてこいつ、VAIO Duo 13 | red editionのせいである。無論、私自身にも視線は注がれるのであるが、喩えは悪いが残念なバックシャン(死語)よろしく、「嗚呼、あの人にこのマシン合ってなくね?」的なところであろう。被害妄想ならいいが、現実は厳しいのだ。
さて、それはともかく、バッテリの減少率がiPad並みであるというのが、とにもかくにも心強いのは疑いない。Webブラウズしつつ、メールチェックをし、Windows 8アプリの鬱陶しさも許容しながら、こうして文字入力を行っていても「バッテリの減り具合」が従来のMobile PCの感覚とはまるで違うのだ。省電力モードになど設定していないのに。
そして、スリープモードへの遷移及びその逆であるスリープモードから通常状態に戻る時間も、それこそiPadレベルだ。しかも電力ダダ漏れの疑似スリープモードなどではなく、しっかりと省電力していながらの移行・復帰時間は明らかに従来のPCとは一線を画す。長年、ラップトップPC、ノートPC、Mobile PCを使ってきたが、拡張バッテリ抜きでここまでバッテリ容量に対する安心感を得ることができるのは初めてだ。それもパフォーマンスを維持しながら。
なので、絶対パフォーマンス至上主義に陥らないのであれば、ようやく私もいわゆるULV(Ultra Low Voltage)こと超低電圧版の有り難みというか価値を実感するに至ったのである。出始めのULVなどくそ食らえ(汚い言葉遣い故、食事中等の方、ご容赦願います)という私だったが、あれから10年以上経て、ようやくまともな超低電圧版の意義を感ずることができたのも大きな収穫と言える。やはり、実際に使ってみなければわからないということなのだ。
それにしても、ユーザーが省電力モードを気にしなくてもいいというのは大変価値があると実感する。私も古い人間なので、どうにもシステムが自動で設定するというのは余計なお世話でしかなく、かつ、その設定が「わかってないなぁ」と嘆くようなことが多かった。だが、今はどうだ。本機の設定は実はそれほど多くはなく、「VAIOの設定」における電源プランなど「バランス(推奨)」がただ一つあるのみで、他の選択肢はない。よって、推奨とされているものしかないのであれば、いっそのこと推奨なんて言葉を追加しなくていいのではないかと余計なツッコミを入れたくなってしまうわけだが、この電源プラン「バランス」のみであっても様々な状況に対応でき得るからこそ、これだけしかないのだろう。CPU-Zやタスクマネージャ等で動的に変化するのが確認できるプロセッサのコアクロックや、温度センサーからの状況による頻繁な設定(モード)変更などを見ると、柔軟に状況に合わせて変化(変更)が可能であれば一つの電源プランで十分だとわかる。
──と、キーボードを叩いて文字を入力し続けるとわかってくるが、間違いなくVAIO Z21のキーボードよりも打ちやすいと思う。縦方向に縮んだとはいえ、打鍵感が似て非なるものだと感ずるのだ。どこがどう違うかというのは説明しにくいが、何分感覚なのでご容赦だ。そして、文字入力だけでなく、ほとんどのシーンでディスプレイを見なければならないが、SONYが自慢するだけあって直射日光下は例外だが、そこそこの明るさがあるところでも問題はなく(反射だけは難があるがこれはiPad等のタブレットと同レベル)、暗いところであってもキーボードバックライトが機能するため弱点は少ない。
また、本機左右に余計なインタフェースが出張ってこないというのもありがたい。特に右側にUSBポートなどが用意されていると、マウスを動かすスペースの邪魔であり、何で右側に付けるんだよ!となることが多いが、本機はすべて後ろ側に用意されているので邪魔になることがない。マウスの出番はWindows 7あたりと比べれば減るだろうが、しかし、いきなり消えてしまうものでもないからだ。振り返れば、初代VAIO 505がヒンジ部分に円筒形バッテリを搭載してからというもの、後ろ側に各種インタフェース(ケーブル、コード類のコネクタ)が来ることがなくなり、左または右に来ることになった。これがVAIOノートの使い勝手を大きく引き下げていたのだが、今こうして左右がすっきりした本機を使ってみて、改めてそれが実感できている。
といったところで、今回はここまで。
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