そもそもPCとは何だろうか?というそもそも論に踏み込んでしまうと、例によって横道にそれて抜け出せなくなってしまうため、あくまでもライトにいってみる。
とって代わるかどうかという問題は、それをもって代替できるか否かに尽きる問題である。私は、これまでにもPDAをはじめとして、いわゆるマニヤの方々ほどではないにしても、多くの端末をいじってきたが、PCの代替足りえたかといえば残念ながら足りえていない。その理由を列挙してみよう。
- キーボードがない、または限りなく小さい
- バッテリ持続時間が短い、またはバッテリで動作させるととてつもなく遅く(重く)なる
- 画面が狭い、画面解像度に不満がある
- 代替アプリケーションソフトウェアが満足できる速度で動作しない
- 短時間にできることが限られているのに、それを実現できるような仕様になっていない
とあげていけばまだまだあるが、思いついた5つをあげてみた。これとは別に、携帯電話も含め、PCでなくても行えるようになったものは、
- メールチェック及び必要最小限の連絡調整
- スケジュールの確認
の2つである。特に、メールチェックは常時接続(電話では当たり前の世界だが)ということで、常に机の前に座っていなければ実現できなかったことが、携帯電話さえ持っていればほぼ確実にできるようになったのは大きなものである。
しかし、メールの作成(中でも長文メール)やメールの整理は、携帯電話でやろうとは思わない。家族や友人などと一日十数通程度のやりとりなら、携帯電話でもできないことはないが、一日百通以上でかつ発信元が数千に及ぶような形態では、間違っても携帯電話でやろうとは思わないだろう。要は、程度問題なのである。
つまり、人によってどこまでで事足りて、どこまでが事足りないのか。そして、どこまで使いこなすことができているかで道具に求めるものは変わってくる。私にとって、PDAや携帯電話などでは、少なくとも先に5つあげたものが事足りないものであり、PCでなければそれが実現できないということになる。
なので、事足りる人たちにとっては、安価で携帯しやすく扱いやすいものにとって代わられるのは間違いない。ただ、同じPCのカテゴリでも、その昔、デスクトップPCはノートPCにとって代わられるという話があったが、現実はどうだろうか。まだまだデスクトップPCは死んでいないし、衰退もしていない(いつまでも成長し続けるものではないので、率が減少したといっても量が出ていれば営業上は別にするが問題ない)。ただ、様々な種類のデスクトップPCが生まれては消えているという現実がそこにあるだけである。それは、単に技術論でなく、マーケティングの世界であったり、使う人の事足り度であったり、または流行であったりと考慮すべき点は山ほどあるというだけの話である。
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