今から3か月ほど前に「ウクライナのデモ、独ZDFと露RTRの報道っぷり」という記事で、ウクライナ情勢にかかわるマスメディアの報道ぶりについて簡単に記したが、ソチ冬季オリンピックの閉幕ぎりぎりのタイミングという、まさにロシアの手の出せない時期を狙った「(ロシアから見れば)悪質な」タイミングで政権交代(立場によってクーデター、政変、革命など様々)は、プーチン大統領の逆鱗にふれたようだ。
先週末から、クリミア半島で起こっている明かな「ウクライナへの侵攻」(仮に侵攻でないとするなら、在日米軍が横須賀から出動して三浦半島を制圧することも当然となってしまう)に対しても、ロシアRTRの報道とドイツZDFをはじめとする西側メディアでの報道は、クリミア半島で「何か」が起きているということは共通しているが、その「何か」がまったく別物のように見えている。
これはクリミア半島での出来事のみならず、モスクワでのデモ報道についても同様で、西側メディアはウクライナ侵攻への(というよりは戦争反対か)抗議デモを報道するが、一方、RTRは戦争(クリミア半島のロシア系住民安全確保)支持のデモは報道するが、反対デモは無視を決め込む。デモの規模からすれば大きい方を流すというスタンスはありだが、そのデモの構成人員などはふれないのはどうかなど、これも立場によって様々だろう。
一方、地理的に離れている米国や日本などは、報道はしているものの切迫感はない(感じられない)。そんなことを気にしつつ、今回はここまで。
ウクライナに就いての20世紀に入ってからの歴史をあらためて調べてみましたが、革命後2度にわたり赤軍ロシアとの戦争を経験し、ウクライナの人口の一割を失ったとのことであり、集団農場化のあおりを受けて多数の餓死者を出したのも記憶に新しいものです。問題が根深いので解決まで時間が掛かるのではないかと気がかりですね。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2014/03/04 00:20