対ブラジル、対イタリアと予想どおり立て続けに負けたため、1次予選落ち確定後の対メキシコ戦。相手のメキシコも同様に消化試合ではあったものの、日本にとっては貴重な強豪との一戦であり、善戦したといえる対イタリア戦のあとの試合としてはしっかり戦わなければならないものであった。だが、結果は1-2と敗れ、日本はグループAで最下位確定。経験値は得たものの、大会前後では認識の変化が選手諸君はもちろん、関係者・マスコミ、そして多くの人達にとって改めて現実とはこういうものだとなったことだろう。そう、期待や希望や気合い、気持ちだけではどうにもならないのだ。
NHK BS1で何度も再放送を行ってくれたため、私もすべての日本の戦いはもちろん、日本が絡まない試合もいくつかTV観戦することができた。もう一方のグループBは、タヒチが完全に仲間はずれ状態となっている以外は、スペイン、ウルグアイ、ナイジェリアのいずれも日本より強いことが再確認できた。アジアの代表として参加してみたものの、この8チームの中では下から2番目であるのは疑いない。
今大会の日本が戦った3試合を振り返ると、こんな感じだ。
初戦のブラジル戦こそ0点だったが、イタリア戦は3点、メキシコ戦でも1点取った。決定機の数からすれば決定力不足という声も聞こえるが、強豪相手に3試合で4点という数字はけっして悪い数字ではない。問題はむしろイタリア戦やメキシコ戦でも象徴的だったディフェンスの脆さにある(ゴールキーパーの川島選手だけではどうにもなるまい。メキシコ戦でのPKを止めたのは凄かったが)。そして、失点する時間帯が悪すぎる。ブラジル戦は、前半開始3分、後半開始3分(通算48分)、後半終了間際(通算90+3分)という出鼻挫かれとどめを刺される最悪の展開。イタリア戦は2点をリードして前半終了と行きたかったところの前半終了4分前(開始41分)に失点し、後半開始5分(通算50分)、同7分(通算52分)と立て続けに失点して逆転される始末。何とか同点に追いついても終了4分前(通算86分)に失点して終了。南米・欧州の強かさにまったく対応できていないのが記録からもありありとわかる。
最後のメキシコ戦は前半の失点はなかったものの、まったくといっていいほど攻撃が振わず(GKと1対1の決定機は1回あったけど)、守っていたからこそ失点しなかったという印象だった。後半に入って開始9分(通算54分)に失点。ディフェンスの甘さがここでも目立った(相手のエルナンデス選手が上だったとも言えるが)。ボール支配率(Possession)は五分五分に見えるが、攻めあぐねていたというところだろう。とはいえ、後半41分(通算86分)の岡崎選手のゴールに到るまでの流れはよかったが…。
というわけで、日本にとってのコンフェデレーションズカップブラジル大会は終わった。終わってみれば、FIFAランクどおりの結果になっただけの話であって、FIFAランクはよくできてるものだと実感しつつ、今回はここまで。
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