東日本大震災(東北関東大震災)が発生して8日目。欧州では一週間となったこの日(時差の関係)、いち早く駐仏大使を呼び、原発の問題も我が国よりも早く報道したFrance F2の3月18日20時のニュースは、トップニュースにリビア情勢を持ってきた。
(C)F2
我が国でも地震報道の合間に報道されているのでご存じの方も多いだろうが、いよいよリビア カダフィ政権との対決に動き出した欧米主要国がどう動くのか。そして、内戦状態から戦争状態に突入するのか、世界の注目が集まっている。
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欧州からすれば、遠く離れた我が国の地震よりも地中海を挟んだ対岸といえるリビアとの対決がどうなるのかが、大変気になるところである。ここ20年ほどでも中東地域に大きな紛争(戦争)はあり、欧州においてもユーゴ内戦やコソボ紛争などがあったものの、石油資源を抱えるリビア、アフリカアラブ情勢を総合的に考えれば、大きな扱いとなるのも頷けよう。
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とはいえ、我が国の東日本大震災のニュースもまだまだ大きな扱いであって、リビア情勢の次に報道されている。F2では、原発の問題よりも地震・津波の被害に遭われた方々の救出などをメインに置いた報道であり、様々な意味で原発問題は「終わった感」が強いのかもしれない(とはいえ、原発の報道はしっかり中継で伝えられていた。興味深いのは、この手のレポートは東京から行うのが通例だが、今回は大阪からだった。France F2では東京からは問題があると考えたのだろう)。
だが、一週間経ってのこのような東日本大震災の扱いは、我が国の報道姿勢よりもすばらしいと感ずる。というのも、我が国においてハイチ大地震やスマトラ沖大地震の報道は、起こった直後はそれなりに報道していたが、2~3日のうちにフェードアウトしてしまっていた。ニュージーランドで起こった地震は、我が国の留学生が被害に遭うなどしてそれなりの期間伝えていたものの、そうでなかったのなら大して報道されなかったと見る。ハイチ大地震の時は、NHK BS1の「おはよう世界」などで海外の報道がまだまだ続いていたのに、我が国ではNHKの通常報道ですらほとんど扱われず、注目度合いが全然違うものだと感じたが、こうしていざ自身が巻き込まれてしまうと「こればっかり」に染まってしまう。何だかな~、と思わずにはいられないが、島国根性というのはそういうものかもしれない。
そんなことを海外報道を見つつ考えながら、今回はここまで。
NHKは、「東北・関東大震災」
その他民放は「東日本大震災」
どちらの方が、表現的に適切と思われますか?
そして、どちらの表現が、歴史的に残っていくのでしょうか。
ちょっと興味のあるところです。
投稿情報: りっこ | 2011/03/19 12:45