皆さんは、復刻版に何を求めるだろうか。復刻版は、オリジナルが入手困難である場合に、一定の要求があって作られるものと私は考えるが、一般的にオリジナルと同じもの、少なくとも文献であれば内容が同じものを求めるだろう。でなければ、復刻版の意味をなさない。
しかし、オリジナルと内容が同じだと思っていたものが、実は復刻版とオリジナルに違いがあることに気付いてしまった場合、復刻版の存在意義に疑問符が付くだろう。私は、このような例に遭遇してしまった。これまで10年以上、とある復刻版をオリジナルの代わりに使用してきたが、たまたまオリジナルにふれることができて違和感に気付き、並べて比較してみたら同じではなかった、というわけである。
この時、復刻版というのはオリジナルを知っていなければ、復刻版そのものの意味を失いかねないとわかった。そう気付かされた事例を近いうちに取り上げたい。というところで、今回はここまで。
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