今日7月1日、SONYからPC事業を引き継いだ日本産業パートナーズ傘下のVAIO株式会社が船出した。新たな製品は事実上なく、VAIO Pro 11と同13、VAIO Fit 15Eの2シリーズ3機種のみ。フラッグシップモデルと言うべき、VAIO Duoは引き継がれなかった。
たったの2シリーズ3機種というのは、事業規模を考えれば止むを得ないと思えるが、随分とまたこじんまりとなったものだと感ずる。VAIO 505から長年VAIOシリーズを愛用してきた者からすれば、ここまで落ちぶれてしまったか…と思いつつも、生き延びてくれていればそれもまたありかと何とも不思議な感覚である。
とはいえ、VAIO株式会社のトップページにこのような文章が載ること自体が不安な前途を感ずる。
VAIOはもう終わった。確かに私はそう思っている。小さなPCメーカーは生き残ることができるだろうか。トップエンジニアやデザイナーが240人の中にいるにしても、利益が出なければ厳しいことは、日本産業パートナーズ傘下であることから言うまでもないだろう。ThinkPadのLenovoと違うのは、その点だけを見ても明らかだ。
ま、私の印象はこの宣言を出すこと自体がマイナスであり、夢と希望を絶たれ失った人が再起を期すようにしか読めない。VAIOはもう終わった、と再確認しつつ、今回はここまで。
ファンドが考える時間軸の中でヒットを出す。。大変ですがそんなエース級が社内にいるのか(あるいは、残っているのか)、またそんな企画が上がってきてもちゃんと通せる経営陣なのか、勝負の分かれ目だと思います。ソニーの縛りから解放されることはプラスではあるとは思いますが、”先陣をきって何か新しい企画を世に問う”というのは、ベンチャーでない大企業としてのソニーしか知らない従業員には辛そうです。ファンドにいる人も概してコンサバなので、ファンドの想像力の範囲に収まる、結局、我々の想定の範囲の商品しか出せない、という終わり方かもしれません。彼らは、恐らく安く入れていると想像するので、そこそこレベルでも良いと思っているかもしれませんが。
投稿情報: はひ | 2014/07/05 00:21
報道によればエース級は残っている(責任ある地位にいる)とのことですが、どんなにいいものをつくったところで販路がなければ厳しいかと。
とはいえ、インターネット時代は久しく個人であってもそこそこモノを売ることができる時代。新製品は新しいと言うよりはSONYの縛りを外した、ある意味潔い製品。余計な物が無いというのはいいという一方、それを求めている人にとっては選択肢からは外れる…。
まずは来春に何が出せるかがすべてといっていいでしょうか。
投稿情報: XWIN II | 2014/07/08 07:41