さて、今日で使い始めてから7日目に当たる。先週土曜日に到着してから、毎日利用し続けていて間違いなく言えること。それは、「VAIO Z21は一体何だったんだろう…」という想いが去来することからはっきりと自覚しているように、「VAIO Duo 13 | red edition に満足している」ということである。過去記事を振り返ってみれば、ほぼ2年前のVAIO Z21のファーストインプレッションにあたる「VAIO Z21(2011年夏モデル)、真のファーストインプレッション」には、最初っからこんなことを書いている。
このVAIO Z21は本体の薄さを最優先にしたためか、キーはほとんど沈み込まず、カチャカチャとうるさく、また、ちょうど手首が当たるあたりの両サイド(角の部分)が尖っているので、手首が痛くなってしまうのだ(手首を浮かせているうちはいいのだが、下に置いたタイミングで角にぐさっと刺さる感じ)。デザイン最優先なのはいいが、手首が痛くなるのは勘弁してほしい。要するに、4年前にVAIO type Zを見て危惧したキャラメルキーボードの不安が、ここで現実になったということである。ぺらぺら感のキータッチ、パームレストの役を果たさないどころか、むしろ手首を痛める構造の両サイド(角)。これは長文を打つのにはまったく相応しくない。思うに、初代VAIO Zのコンセプトを捨てた弊害がこういうところに表れ、本体のみでデスクトップPC代わりに使おうというファクタは失われたとみる。つまり、Mobileを優先しすぎたことがGPUや光学ドライブを外付けにさせたように、このへなちょこキーボードの代わりに外付けキーボードを使えということなのだろう。何でもかんでも外付けで対応するというのが第二世代VAIO Zのコンセプトだというのなら、いっそのことVAIO XZと新シリーズにでもした方がよかったんじゃなかろうか。
2年近くVAIO Z21を使っていくうちにキーボードには慣れるとまではいかないものの、我慢の仕方を覚えたという程度で、実際、外部ディスプレイに接続した際は外付けキーボードを接続して利用していた。ぺらぺらキーボードと極悪で鋭利な角のツープラトン攻撃に、私の手は耐えられなかったのだ。だが、同じように見えるVAIO Duo 13 | red edition のキーボードは、打鍵感は悪くなく、ぺらぺら感も少ない。加えて、角は尖っておらず丸められているので痛くもない。前がひどすぎた、というだけかもしれないが、大きく異なるファーストインプレッションであるのは確かである。
また、キーボードというユーザインタフェース以外にも、マウス(発明者であるD. Engelbart 氏の訃報に接し、心から哀悼の意を表します)、ペン、そしてタッチとPCの歴史をたどるようなインタフェースをすべて利用できるというのもいい。何もかもそれ一つで、というのは一見統一されているように感じるが、PCの場合はけっしてそうではないし、それ以外のものでも却って煩雑になることも珍しくない。こういうものは適材適所であり、使えるものは何でも使える方がありがたいものなのだ。
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