コードネームWindows Blueと呼ばれていた次期Windowsは、Microsoft社のBlog「Blogging Windows」の記事「Windows Keeps Getting Better」(Windowsはますます良くなっていく、とでも訳せばいいかな)によると、何と「Windows 8.1」になるという。当blogでも3か月ほど前に「Windows の世代は第4世代で終わるパターンか」という記事において、実質バージョン及び内部バージョンと製品名との比較を行ったが、今回のWindows 8.1を含めれば次のようになる。
- Windows NT 1.0(Windows NT 3.1)
- Windows NT 1.5(Windows NT 3.5)
- Windows NT 2.0(Windows NT 4.0)
- Windows NT 3.0(内部バージョン 5.0、製品名Windows 2000)
- Windows NT 3.1(内部バージョン 5.1、製品名Windows XP)
- Windows NT 4.0(内部バージョン 6.0、製品名Windows Vista)
- Windows NT 4.1(内部バージョン 6.1、製品名Windows 7)
- Windows NT 4.2(内部バージョン 6.2、製品名Windows 8)
- Windows NT 4.3(内部バージョン 6.3、製品名Windows 8.1)
これだけ見れば年式を採用したWindows NT 4.0以来となるが、Windows 8.1はそう単純な話ではない。というのは、NT系伝統のService Packが一度もリリースされずに新バージョンが出ることに加え、驚くべきことにWindows 8.0もといWindows 8からのバージョンアップは無償だというのである。上に掲げた一覧は小数点以下第一位までのバージョンのみ(かつ Server OSを除く)なので掲載されていないが、位置づけとしてはWindows NT 3.51に近いと言える。Windows NT 3.51はWindows NT 3.5からのバージョンアップは無料であり、今から振り返ればService Packに近いリリースであった。
とはいえ、原則としてService Packでは新機能の追加はないという建前(Windows NT 4.0 Service Pack 4は例外中の例外)であり、今回、Windows 8 Service Pack 1としなかったのは確実に新機能が追加されたと見るべきで、おそらくそれはタブレットに寄りすぎたユーザインタフェースの見直し(追加というよりは削除されたものの復活)になるだろう。実際、Windows NT 3.51もWindows 95とユーザインタフェースを内部的に合わせたバージョンであり、かつての0.01の差が今回の0.1の差だといっていいのではないだろうか。
それにしても8.1とは…。Windows 7が登場した時には、「7」は世代であってバージョンナンバではないとされ、Windows 8にもその考えは引き継がれていた。そして今回の8.1は世代なのかバージョンなのか…。混迷極める状況というか、名は体を表しているというべきか。Microsoft社の混迷は続く……。
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