SCEIは現地時間20日(日本時間21日)、正式にPlayStation 4を発表した。あくまで発表であって発売ではないが、ようやくかといった印象である。私のTV(ビデオ)ゲーム歴は、任天堂ゲームウォッチやスペースインベーダー、ブロック崩しなどの時代からなのでかれこれ35年以上の経験を持つが、やはり新たなプラットホームの発表には興奮を覚える。とはいえ、ビデオストリーミングを生で見るようなことはせず、年相応に静かに受け止めてはいるが…。
さて、予想どおりPlayStation 4(以下PS4)はPlayStation 3との下位互換性(後方互換性)はハードウェアレベルでは持たなかった。ゲーム資産の継承ということで、初代PlayStationのソフトウェアはほとんどがPlayStation 2で動作できるような仕組みを用意し、挫折はしたが、PLAYSTATION 3も初期型ではPlayStation 2及びPlayStationのソフトウェアが動作可能になっていた。だが、PlayStation 3へとロゴが変わったあたりで製造コストの関係でハードウェアレベルでの互換性をなくし、PlayStationのソフトウェアをエミュレート対応とした。そして、最近になってごくごく本当にごく一部のPlayStation 2のソフトウェアをエミュレートできるような対応をしたが、はっきりいってしまえばユーザレベルでのソフトウェア互換性は完全に絶たれ、ソフトウェア資産の継承などとは口が裂けても言えない状況となっている。この流れを受ければ、x86-64アーキテクチャを持つプロセッサを搭載するPlayStation 4において、PlayStation 3以前のソフトウェア動作を期待するのは厳しいのは自明である。
もちろん、解決方法も示唆されてはいる。Gaikaiの買収によるクラウドゲーミングサービスを活用する方向だが、既存のゲーム所持者に対するアドヴァンテージなどの心配な点はないではない。いつまでも物理媒体に拘る必要性は薄いと理解はしているが、実際にサーヴィス展開してからあれこれ悩んだ方がいいかもしれない。
今回のが発表はハードウェアスペックはもちろん、筐体すら提示しないという従来からすれば異例な発表といえるのだが、発売を2013年ホリディとしていることから、まだ半年以上先のことであること。ライバルであるXbox陣営の動きをにらみつつ、あえて全公開せず小出しにして状況によっては臨機応変に変えていこうということかもしれない。
それでも8コアプロセッサで、メモリがGDDR5で8GBというのは、PlayStation 3から見て大きな飛躍であるのは確かであり、並列処理とメモリへの高速アクセスがいかに重要かということを身を以て知っているアーキテクチャの選択となるだろう。これだけのメモリを搭載すれば、OSや仮想OSなどシステム周りでの強化も可能であり、単なるゲームマシンであったとしても使い勝手などで大きな飛躍・向上も望むことができるだろう(たとえば、ゲームを中断してPlayStation Networkにつないであれこれするとか)。
先日、PlayStation Vitaの値下げが発表されたが、PlayStation 4も発売当初の価格は高く、いきなりの普及は困難だろう。PlayStation 2のように圧倒的な下位互換性をもつわけではなく、PLAYSTATION 3のように下位互換性を持ったとしても高価格では普及は厳しかったのだから、これ以上に厳しいことは容易に予想できる。だからこそ、というか単にへそ曲がりとなるのだろうが、今回のPlayStation 4は発売当初に買おうかと思っている。PLAYSTATION 3は、発売して1か月ほど経っての購入だったが(過去にこんな記事を書いてますね)、さて。
といったところで、今回はここまで。
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