今回は東急池上線、1932年(昭和7年)当時は池上電気鉄道の池上駅の写真を見てみよう。
この写真は「池上町史」に掲載されているもので、1932年(昭和7年)当時の池上駅の様子がわかる貴重なものだ。「池上驛」と大きく筆書きされているのが池上駅の特徴だが、当時の駅としては珍しく駅前広場を有しており、池上電気鉄道運営のバスが3台確認できるように、ここは交通の結節点ともなっていた。また、左端には蒲田方面に向かう車両も見える。だが、現在の池上駅をご存じであれば駅前広場が狭いと感じられるだろう。実際、そのとおりである。
1936年(昭和11年)撮影の航空(空中)写真で示すと、要は現在と1932年(昭和7年)では駅及び線路の位置が変わっており、その分、駅前広場が拡張されたわけである。もともと池上線(池上電鉄)にしては、池上駅の駅前広場は広い方(というかある方が珍しい)だったのだが、この曲線変更工事(赤が変更前、青が変更後=現在)によって従来の線路用地等が広場に転用された。その結果、写真からもわかるように、既に家屋が建っているところも立ち退きの対象となった。
参考までにおおよその位置を現在の地図と比較するため、以下にゼンリンの電子地図で示しておこう。
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といったところで、今回はここまで。
私も池上町史は見たことがあるのですが、私てきに驚くのは、町史に掲載された写真よりも、何十倍も、この写真が鮮明であることです。
いつも、感銘を受けます。
このころの雰囲気が、写真によってよくわかりますねぇ。すばらしいです!
池上駅と言えば、今は池上線唯一の構内踏切を持つ駅。
末永く頑張ってもらいたいなと心から思っています。駅前のロータリー、昔からあると思えば、当初はそれほどでもなかったのですね。勉強になりました。
投稿情報: りっこ | 2012/03/25 14:27
印刷された写真は網掛けされているので、そのまま複写拡大しても黒点が大きくなるだけですのでなにか画像処理がされているのでしょう。毎回鮮明であるのに感服しています。池上駅は直線の頃の名残か物置とトイレになっていますが、通院中の小生にとってホームとの間隔が大きいのでひやひやします。年は盗りたく無いですね、
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2012/03/26 11:30
コメントの場所が違いますが、新奥沢線の路盤がうっすらと写っている航空写真が、国土地理院のHPにあります。あまり鮮明ではありませんが。
投稿情報: デハ3300 | 2012/12/09 17:01