NHKニュースなどによれば、ようやく経産省原子力安全・保安院は福島第一原発事故のレベルを最高の7に引き上げること、そしてその理由を本日(12日)の会見で明らかにするという。まずはその会見に注目しつつ(とはいいながら勤務中なので、休み時間とかにしか見られないだろうが)、それを受けてから追記予定。
2011年4月12日午後追記
取り急ぎ、大手新聞社系の情報をリンクしておく。
「福島原発事故、最悪の「レベル7」に引き上げ」(YOMIURI ONLINE)
「福島原発事故、最悪「レベル7」 チェルノブイリ級に」(asahi.com)
「福島第1原発:最悪レベル7 チェルノブイリに並ぶ」(毎日jp)
「放射性物質「長期放出」で2段階上げ 原発、レベル7 」(日本経済新聞電子版)
「福島原発事故「レベル7」に引き上げ」(CHUNICHI Web)
2011年4月12日夜追記
残念ながら大した発表ではなかった。レベル7に引き上げた根拠は、原子力安全基盤機構(JNES)の原子炉の状態等の解析結果から試算。福島第一原発の原子炉から大気中への放射性物質の総放出量をまとめたところ、37万TBq(テラベクレル)と算出。これが、INES評価のレベル7相当値(放射線影響として沃素131と等価換算した値として数万TBq(1016Bqのオーダー)を超える値)となったため、とのこと。チェルノブイリ原発事故と比べれば10パーセント程度の漏洩に過ぎないとしてはいるが、まだ漏洩は続いているので、仮に同程度の漏れが続くと想定すれば10か月続けば同じことになる。それからよくわからないが、大気中とあるのは水(海)も含めてなのだろうか、そうでないのか? 何にしても、まだ終わっていないのだ。
また、NHKニュースでは37万TBqをわざわざSI接頭語を外して「37京(けい)ベクレル」と我が国の数読みを使っているのには笑ってしまった。テラ(tera)という馴染みのないものより、兆の次の京の方がましと考えたのだろうが…。まぁそれを言えば、37万テラベクレルではなく370ペタベクレル(PBq)と、SI接頭語のテラよりも上のペタを使わないのかという意見もあるか(笑)。
まぁ感覚として、
- 370,000,000,000,000,000ベクレル
- 37京ベクレル
- 3.7×1017ベクレル
- 37万テラベクレル
- 370ペタベクレル
と同じ数値でも、表記が変われば受け取り方は変わるもの。
チェルノブイリの事故の後で一部の住民が警告を無視して元居た所に戻ったとのことですが、全員原爆症に罹ったのでしょうか是非とも知りたい物です。幼児はミンスクでも甲状腺に障害が発生したようですが、直接消火活動に当たった隊員を除いて何人ぐらい患者が出たのか知りたい物ですが、ソ連体制下での事件ですので公正な統計を知ることは困難かも知れません。原発の問題は人間の選択の問題であり、自動車事故による死傷者の数ぐらい原爆症で犠牲者が出れば、人間は自動車事故を問題としないでしょう。何故なら自動車が無い生活は特に田舎では不可欠だからです。21世紀は石油と石炭と原子力の選択を巡る厳しい戦いとなるでしょう。ヨハネ黙示録の黒い苦いよもぎの汁を呑まされる文字通りチェルノ ブイリとならないことを切に祈ります。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2011/04/12 13:15