フランスIRSNがまたやってくれた。福島第一原発事故による長期の放射性物質放出という現実を受けて、一年間の推定被曝量を地図に示したのだ。
引用元は、「Informations pour les résidents français au Japon」とある記事で、当該ページの4月8日分のレポートを参照いただきたい。ようやく我が国政府も30km圏といった同心円的対応をやめるにいたったが、それも現実の放射線量観測値やシミュレーションの結果を踏まえてのこと。
このようなまだら模様となるのは、チェルノブイリ原発事故と同様に、最も多く放射性物質を飛散させた時期の気象条件に大きく依存する。そして、地形にも若干の影響を受ける。たまたま3月15日前後の最悪時に南西方向に飛散・降下する条件が整っていただけ、というまさに運次第としかいえないのだが、その時がたまたま飯舘村方向だったとそれだけの理由なのだ。一方で原発南側はそれほどではない(直近を除く)こともわかる。
今後、測定値を見ていかなければならないが、長期的な漏洩はたとえ微量であっても累積(蓄積)値としてのしかかってくる。ようやく我が国も、現実的な対応を示し始めているが、さあてどう戦い抜くか…。
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