前回は、成田スカイアクセスという新たな成田空港までの鉄道アクセス開業について簡単に見てきたが、私的に気になるのは成田空港まで、というよりは羽田空港との空港間アクセス鉄道が、今後どうなっていくのかという点である。
前回作成した図に一部追加しただけの簡単なものだが、追記したものは京成高砂(または青砥)~羽田空港間の京成線・都営浅草線・京急線直通ルートを桃色で。そして参考ルートとして黄色で東京モノレール(浜松町~羽田空港)を示した。
これまでも成田空港~羽田空港間の直通鉄道は、
という形で実現されていた(上図でいうと青色+桃色)が、昨日(17日)からはこれに加え、アクセス特急という名称で、
という形で実現されたのだ(上図でいうと赤点から桃点まで赤色+桃色)。まだ二時間弱かかるルートではあるが、まったくの乗り換えなしで、ということに意味がある。ちなみに4社相互乗り入れだけあって、厄介なのは走行する区間によって名称が変わるのが厄介。京成・北総線内では「アクセス特急」と名乗っていても、都営浅草線に入れば「普通」または「急行」になり、京急線に入れば「エアポート急行」というように、通しで乗る人ならともかく途中で乗り降りする人や、相互乗り入れ慣れしていない人にとっては混乱の極みだろう。ちなみに、昨日からのこの直通ルートに停車する駅は以下のとおり、
成田空港~空港第2ビル~成田湯川~印旛日本医大~千葉ニュータウン中央~新鎌ヶ谷~東松戸~京成高砂~青砥~押上~(都営浅草線内は普通と急行と有)~泉岳寺~品川~青物横丁~立会川~平和島~京急蒲田~糀谷~大鳥居~穴守稲荷~天空橋~羽田空港
と、これでは2時間前後かかるのもやむを得ないといったところだろう。ボトルネックは都営浅草線にあるのははっきりしているが、改善できる点としておそらく京急蒲田駅付近の連続立体交叉事業が完成の暁(その前にもできそうだが)には、エアポート急行だけの運用ではなく、エアポート特快を相互乗り入れ相手とすることができよう。そうなれば、品川の次が羽田空港となり、一気に8駅に停車する必要がなくなる(エアポート特快を京急蒲田駅に停車させる運動があるようだが、たった2~3分のロスしかないという主張がいかにもお役所的で、そのロス自体が大きな問題だと気付かない辺りがまるでわかっていないとなる。時間ではなくノンストップという言葉に大きな意味があるのだ)。
というわけで、次々と新たな展開を迎えていく空港間鉄道アクセス。私は昨日、渋谷に出かけるのに東急東横線を利用したが、車内広告はJRかと見紛うほど「Direct to NARITA」キャンペーンを展開するNEXこと成田エクスプレスの宣伝でジャックされていた。いよいよ、本当の戦いの火蓋が切って落とされたのだ。
五反田から成田空港迄午前10時頃で日暮里と押上経由で路線検索した結果、前者は所要時間は1時間11分でしたが料金は特別料金込みで2,650円でしたが、押上経由では所要時間は1時間24分でしたが料金は1,330円でした。日暮里での乗り換えの手間を考えると池上線沿線からでしたら都営経由の方が楽ですが、座席指定がありませんので座れないリスクがあります。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2010/07/26 00:54