前回は、グラフィックスシステムの概要をSandra Liteで確認しようとしたが、残念ながらできなかった。今回は気を取り直してマザーボード(メインボード)の概要を確認していこう。なお、一部の情報(シリアルナンバ等)については意図的に削除している。
システム
開発元 : Sony
モデル : VPCZ11AHJ
Family : VAIO
バージョン : J0044A4C
システムプロフィール。特にコメントを要しないだろう。
システムシャーシ
開発元 : Sony
タイプ : ノートPC
ロック : 無効 (利用不可)
バージョン : N/A
シリアルナンバー : N/A
アセットタグ : N/A
Boot-up の状態 : 安全
電源の状態 : 安全
熱の状態 : 安全
セキュリティの状態 : 外部インターフェースを排除
ノートPCにおいて、ほとんど無意味な項目と思うところだが、一応こんな感じで報告されているという確認のためだけに列挙しておく。
マザーボード
開発元 : Sony
MP サポート : 無効 (利用不可)
モデル : VAIO
バージョン : N/A
シリアルナンバー : N/A
アセットタグ : N/A
これも外販(OEM)用単体マザーボードとしては意味のありそうな項目だが、本機のようなものではあまり意味のある項目ではないようで、これもN/Aがほとんど。
システムマザーボードのプロパティ
リムーバブル : 無効 (利用不可)
リプレーシブル : 無効 (利用不可)
ホットcスワップ : 無効 (利用不可)
これも上に同じ。ノートPCからマザーボードを取り外すという想定は、さすがにないだろうから「無効」であるのも当然。
システム メモリーコントローラ
ロケーション : マザーボード
エラー訂正能力 : 無し
メモリースロットの数 : 2
Bank 0 - SODIMM1 : SO-DIMM 4GB/64
Bank 1 - SODIMM2 : SO-DIMM 4GB/64
ようやくまともな項目登場。2バンク、64-bit幅で4GBのSO-DIMMをサポートしていることが確認できる。なお、Arrandaleは8GBまでのメインメモリをサポートしているので、これが限界である。ハードウェア側でのメモリサブシステムのメモリ上限に到達するほどに、薄型ノートPCにメモリが載るということは、ハードウェア側がさぼっているというべきか、DRAMの高集積化が進んだというべきか、そこまでするか(笑)というべきか…。
チップセット
モデル : Sony Core (Auburndale/Havendale) DRAM Controller
OEM デバイスの名称 : Intel Core (Auburndale/Havendale) DRAM Controller
改訂 : A3
バス : Intel CSI (Quick Path)
フロント サイド バス の速度 : 2x 2.4GHz (4.79GHz)
FSBの最大速度 : 2x 3.2GHz (6.4GHz)
In/Out の幅 : 20-ビット / 20-ビット
HTT - ハイパースレッディング・テクノロジー : 無効 (利用不可)
最大のバス帯域幅 : 18.7GB/秒
Sandra Liteでは、以前にもふれたようにArrandaleだという認識をできていないため、同系のAuburndale等となっているのはやむを得ないところ。それ以外の項目についても、これをベースとして情報表示されているので、正確性の欠ける部分が出てくるのはこれも仕方のないところとなるだろう。
論理/チップセット メモリーバンク
バンク 0 : 1GB DIMM DDR3-SDRAM 7-7-7-21
バンク 4 : 1GB DIMM DDR3-SDRAM 7-7-7-21
サポートされたメモリータイプ : DIMM DDR3-SDRAM
チャネル : 2
メモリー バス スピード : 2x 1GHz (2.13GHz)
メモリーの最大速度 : 2x 667MHz (1.33GHz)
動作倍率 : 8x
ビット幅 : 64-ビット
プロセッサーに統合 : 有効 (利用可能)
パワーセーブモード : 無効 (利用不可)
Fixed Hole Present : 無効 (利用不可)
最大のメモリーバス帯域幅 : 33.25GB/秒
メモリサブシステムのスペックとして見るなら、これがベターだろうか。ベストと言えないところは、ところどころに疑問符が付く項目があるからだが、ハードウェアレベルでのチップセット(メモリサブシステム)の認識が正しくできていないので、そこまで求めるのは酷というもの。
APIC 1
バージョン : 2.00
動作倍率 : 1/2x
最大割り込み : 24
IRQ Handler Engaged : 有効 (利用可能)
エンハンスドサポート : 有効 (利用可能)
マルチコアプロセッサシステムには欠かすことができないAPIC。いずれもサポート済。どうでもいいことだが、PIC(Programmable Interrupt Contoroller)自体が存在しない今、Advanceを付ける意味があるのだろうかと思ったりもする(固有名詞化しているのだが)。
メモリーモジュール
開発元 : Samsung
モデル : M471B5273BH1-CF8
タイプ : 4GB DDR3-SDRAM SO-DIMM
テクノロジ : 8x(2048Mx8)
スピード : PC3-8500S DDR3-1066
標準のタイミング : 7-7-7-20 4-27-8-4
バージョン : 1.00
457MHz にタイミングを設定 : 6-6-6-17 3-23-7-3
533MHz にタイミングを設定 : 7-7-7-20 4-27-8-4
610MHz にタイミングを設定 : 8-8-8-23 5-31-9-5
メモリーモジュール
開発元 : Samsung
モデル : M471B5273BH1-CF8
タイプ : 4GB DDR3-SDRAM SO-DIMM
テクノロジ : 8x(2048Mx8)
スピード : PC3-8500S DDR3-1066
標準のタイミング : 7-7-7-20 4-27-8-4
バージョン : 1.00
457MHz にタイミングを設定 : 6-6-6-17 3-23-7-3
533MHz にタイミングを設定 : 7-7-7-20 4-27-8-4
610MHz にタイミングを設定 : 8-8-8-23 5-31-9-5
メモリモジュールは2つあるので、同じ内容だが列挙。正確にはシリアルナンバが含まれていたので、この部分だけが異なっており、実際には完全に同じ内容ではない。タイミングは533MHzに合わせていることが確認できる。
環境モニタ 1
モデル : Intel Core CPU [P0, C2, T105]
バージョン : 37.02
マザーボードの特定のサポート : 無効 (利用不可)
環境モニタ 2
モデル : Intel ICH55 HwMon
マザーボードの特定のサポート : 無効 (利用不可)
温度センサー
基板温度 : 59.00°C
CPU 1 温度 : 49.80°C td
補助温度 2 : 0.81°C
以上は3つまとめて。今やPCは各種センサを多数搭載しており、ユーザの気付いていないところで様々な設定変更を行っている。なかなかすべてのユーザの使い方に対応できるかといえば、ほとんど困難だとなるが、これを適切に設定できているかどうかが、パフォーマンスに直結しているので、ことノートPCのようなものであれば、この設定が評価されるべきだと思う。無論、ユーザ側で設定変更できるものもいくつかある。
ハブ 1 上のシステムバス
バージョン : 2.30
システムバス 0 : PCI
システムバス 1 : PCIe 2.00 x16 2.5Gbps
システムバス 2 : PCIe 2.00 x1 2.5Gbps
システムバス 3 : PCIe 2.00 x1 2.5Gbps
システムバス 4 : PCIe 2.00 x1 2.5Gbps
システムバス 12 : PCI66
システムバス 63 : PCI
ノートPCとはいえ…。メモリサブシステムもプロセッサに統合されているから極めて高速なのだが、外部バス周りも…。いやはやすごい時代になったものだと、PC古老はのたまう(笑)。
LPC ハブ コントローラ 1
モデル : Sony P55/PM55/3400 LPC Interface Controller
OEM デバイスの名称 : Intel P55/PM55/3400 LPC Interface Controller
改訂 : A6
ACPIによる電源管理 : 有効 (利用可能)
アドバンスト TCO モード サポート : 有効 (利用可能)
アドバンスト TCO モード : 無効 (利用不可)
高精度タイマーの使用許可 : 有効 (利用可能)
正確なタイマーの数 : 8
システムタイマー : 14.32MHz
遅延処理 : 有効 (利用可能)
LはLowのLだが、もうLǎotóurのLと思ってしまう私がここにいる。とはいえ、まだまだ必須の機能がぶらさがっているので、これはこれで重要だ。そもそもタイマがなければ同期することもできないのだから。主役だけでは、世の中成立しないということを教えてくれる(笑)。
ディスクコントローラ
モデル : Sony Mobile SATA RAID Controller
OEM デバイスの名称 : Intel Mobile SATA RAID Controller
インターフェース : SATA
改訂 : A6
最大のSATAのモード : G2 / SATA300
モバイルデバイス : 有効 (利用可能)
チャネル : 5
In Use Channels : 5
Quad SSDを支配するのがこれ。RAID 0以外もサポートするディスクコントローラだが、まぁノートPCに何が求められているのか、となればRAID 0以外に出番はないのかとも思う。HDD時代は、ディスクコントローラの性能よりもHDD自体(内部)のコントローラが重要であったが、SSDの高速性能によって重要なコントローラとなった。
オーディオデバイス
モデル : Sony P55/PM55/3400 High Definition Audio
OEM デバイスの名称 : Intel P55/PM55/3400 High Definition Audio
改訂 : A6
タイプ : HD (High-Definition) Audio
バージョン : 1.00
No. In / Out / Bi-Directional Streams : 4 / 4 / 0
No. SDO Streams : 1
オーディオコーデック
モデル : Realtek Semiconductor High Definition Audio
改訂 : A6
バージョン : 1.00
オーディオチャネル : 14
オーディオデバイス
モデル : Sony High Definition Audio Controller
OEM デバイスの名称 : nVidia High Definition Audio Controller
改訂 : K2
タイプ : HD (High-Definition) Audio
バージョン : 1.00
No. In / Out / Bi-Directional Streams : 4 / 2 / 0
No. SDO Streams : 2
オーディオコーデック
モデル : nVidia 000Ah
改訂 : A1
バージョン : 1.00
オーディオコーデック
モデル : nVidia 000Ah
改訂 : A1
バージョン : 1.00
オーディオコーデック
モデル : nVidia 000Ah
改訂 : A1
バージョン : 1.00
オーディオ(サウンド)関係。これについては特に語ることもなく。
USB コントローラ 1
モデル : Sony P55/PM55/3400 USB2 Enhanced Host Controller
OEM デバイスの名称 : Intel P55/PM55/3400 USB2 Enhanced Host Controller
改訂 : A6
バージョン : 2.00
スペック : 1.00
インターフェース : EHCI
チャネル : 3
サポートされたスピード : 低 (1.5Mbps) Full (12Mbps) 高 (480Mbps)
アドレス指定のサポート : 64-ビット
古いコントローラのエミュレーション : 無効 (利用不可)
USB コントローラ 2
モデル : Sony P55/PM55/3400 USB2 Enhanced Host Controller
OEM デバイスの名称 : Intel P55/PM55/3400 USB2 Enhanced Host Controller
改訂 : A6
バージョン : 2.00
スペック : 1.00
インターフェース : EHCI
チャネル : 3
サポートされたスピード : 低 (1.5Mbps) Full (12Mbps) 高 (480Mbps)
アドレス指定のサポート : 64-ビット
古いコントローラのエミュレーション : 無効 (利用不可)
USB3規格のハードウェアは早くも登場しているが、それをサポートするコントローラはIntel社のMobile系チップセットではサポートされているものはない。なのでUSB2までのサポートとなっているが、USB3はあっても邪魔になるものではないので、近いうちに出てくることになるだろう。これがサポートされれば外部バックアップ時間は相当に短縮されることが期待できる。Sandy Bridge搭載機ではどうなっているのだろうか。
システム SMBus コントローラ 1
モデル : Intel 801xx/63xx SMBus
バージョン : 0.05
スペック : 2.00
アドバンスト TCO モード : 無効 (利用不可)
スレーブデバイス : 有効 (利用可能)
PEC サポート : 有効 (利用可能)
スピード : 100kHz
縁の下のMobile力持ち。
──ということで、ざっとマザーボードのアナライズ結果を示した。一部に怪しいところはあるが、新VAIO Z(VPCZ1)のハードウェア概要はだいたいこれで掴めたかと思う。で、今朝(10日)で本機を使い始めて4日目となったわけだが、ここまで幸いにして大きなトラブルに遭遇していない。そういう意味では面白くないが、逆に言えば最初のプラットホームにしては安定しているとも言える。単に無理な使い方をしていないだけの可能性もあるが、そういうことを示しつつ、今回はここまで。
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