公式に一昨日(17日)発売となったFFXIII(Final Fantasy XIII、ファイナルファンタジーサーティーン)。初日売り上げ100万本を達成したとのことで、久しぶりに景気のいい話が聞こえてきてよかったなと思いつつ、序盤?(第5章)あたりまで進めたところで、簡単にプレイ印象(バトルシステム中心)を述べていく。なお、いわゆるストーリーにからむネタバレは行わない方向でいくつもりだ。
先ほど序盤?と書いたように、このあたりまではまだまだチュートリアルが入り、バトルメンバーも固定で成長システムも全部解放されているかどうかも微妙な段階。よって、すべてを体験した上での印象でないことをお断りしておくが、バトルシステムそのもの(とっかかり)の印象としては十分だと思う。
まず、第一印象。FFXIIの時もそうだったが「非常に単純(単調)」だということ。コマンド[先行]入力式だが、自動でそれなりのコマンドが先行入力されるモードがデフォルトで用意されているので、適当に○ボタンを押しているだけで戦闘が終了する(無論、終了と言ってもゲームオーバーではなく勝利する)。しかも、最初のうちは先行入力できるコマンドが2つだけと少ないことや選ぶコマンドも「たたかう」くらいしかないので、オートであろうがコマンド手入力だろうが、結果は変わらない。まったく「単調」なので、戦闘の意味があるのか、と思ってしまうほどだ。しかも最初のうちは[チュートリアルだからなのだが]戦闘に勝利してもアイテム等(ギルは不可)が入手できるだけで、いわゆる経験値等も入らないことからなおさらその意を強くする。
だが、それはチュートリアルだからで、この段階でバトルシステムの善し悪しを判断するのは早計だろう(「だろう」でなく「である」と断言したいが、まだバトルメンバー固定なので言い切れない)。FFXIIでもそうだったが、あのガンビットシステムは取っつきにくいという問題点はあったものの、バトルシステムとしては大変奥深く、アクション(コントローラ操作)でしのぐという強引な手法はまったく通じず、いかにバトルコマンドを状況に応じて適用(プログラミング)するかという部分では頭脳戦といってよかった。そこにはリアルタイム性というゲームの特性を維持しつつ、その実は簡単な人工頭脳へのプログラミングであり、アクションを期待していた人にはクソゲーであったが、こういったプログラミング好きな人には神ゲーであったとなるだろう。要するに、序盤の印象だけで判断するのは早計だとなるのである。
とはいえ、とっかかりでイヤになってしまえば、続きをやろうという気も起きてこない。そこで、難易度選択ができないFFXIIIでは、チュートリアル部分での難易度は思いっきり引き下げ、バトルシステムを徐々に覚えていき、最後はオートコマンド選択でないコマンド入力を適切に行うことで、ユーザ本位のリアルタイム性を実現させていくのかと思える。
以上の視点に立って、FFXIIIのバトルシステムについて考えると、まずはいわゆる「職業」(専門)としての「ロール」について語っておかねばならないだろう。FFXIIIでは「ロール」(職業)が6種類あり、プレイヤーキャラクターはいずれかの「ロール」に属しているが、ストーリーの進行によって選択できる「ロール」が増えてくる(最初の方では「ロール」すらない)。この「ロール」によって、使用できるコマンド等が一意に決まる(成長システムにより最初からすべてが使えるわけではない)が、キャラクターの基本パラメータは変わらないので、6つのすべてでオールマイティとするのは最終盤は別にして、後半辺りまではプレイしていないので何とも言えないが困難かと思われる。つまり、肉体派のキャラクターは基本パラメータもそういう傾向なので、魔法系のパラメータが低く、そういうものを駆使する「ロール」には向いていないのだ。バトルメンバー固定のうちは、その辺りのことを一切考慮しないで進めるが、あるところからはおそらくそういったことも考慮に入れないと、勝利を得ることは困難なのではないかと考える。
その上「ロール」はバトル中に変更可能となっている点が、戦術性に彩りを添える。チュートリアル部分での戦闘においても、工夫をしないで戦っていると、堅い敵などやたらと時間がかかるケースがあるが、「ロール」を変更させたり「オプティマ」(「ロール」の事前設定等を行う)の編成を適切に行うと、スマートに勝利することが可能となる。チュートリアル部分でさえ、多くの工夫の余地が見られることから、きっとバトルメンバーを自由に組み替えることができるようになれば、戦術の幅もそれに比例して拡大することだろう。そうなれば、ガンビットシステムのように奥深いバトルシステム(それも見ているだけのFFXIIからコマンド入力もできるFFXIIIなのでリアルタイム性の要請にも応える)なのではないか、と期待も高まってくる。
そんなわけで、ストーリーは進んでいるものの、バトルシステムはまだまだチュートリアル段階のFFXIII。この週末には、この予想が当たっていることを願いつつ、プレイを進めてみるとしようか。
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