前回の衆議院議員選挙、いわゆる郵政選挙で大いに水脹れした自民党所属議員。それが適正値に納まるだけでも落伍者があふれ出すのに、それ以上に厳しい情勢下となりつつある現在、激しい生存競争が繰り広げられている。水脹れでない古い人たちは、別に水脹れがあふれ出しても困らないので、むしろ相対的に影響力の低下の源泉でもある水脹れを排除しようとしているようにも見える。一方、水脹れを利用して反主流的な人たちは、逆転の梃子としようとしている。
仮に定数の半分である240議席を適正値とすると、前回衆院選で獲得した296議席という数値は、適正値を56議席超えていることになり、全体の水脹れ率は5分の1にも達する。ましてや、逆風下では適正値を下回ることは確実なので、200議席を切るような事態にでもなれば、100人にも及ぶ水脹れということができる。つまり、3分の1もの人たちがただの人となる可能性を秘めているのである。
ただでさえ水脹れ状態の自民党が、逆風下でさらに多くの水漏れを来すような状態では、明日は我が身と思う人も多いだろう。当然、自民党内では何が何でも生き残りを図ろうという人の動きが活発に出てくるだろうし、それが今の党内混乱の原因であるのは言うまでもない。にもかかわらず、混乱した状態をおさめようなどという策は、現況(元凶)を放置したままでしかない表面的なものであり、当面の間だけなら問題ないだろうなどと国民をナメた行動を採るとするなら、結果はさらに悪いものとなるだろう。
そうなのだ。所詮は水脹れ。水脹れを放置していては、全体が悪化してしまう。水脹れに対する適切な措置は……。
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