インプレスさんのAV Watch 「SCE、新PSPの液晶表示について説明 -応答速度向上により横縞を感じることも」という記事を読んで、ようやく(苦笑)新型PSPことPSP-3000でゲームをプレイしてみた。その結果は、当該記事にもあるように1ドットが際だつドット絵的なものが動く時に、確かに横縞が気になる。これは、ワンセグ放送等を受信してテレビを鑑賞するときにはあまり感じなかったので、おそらく、液晶開口部の構造がエッジが際だつようになっているのだと思われる。想像だが、ドット絵でも画面拡大してドットをぼかすような変換をすれば、ここまで気にはならないかもしれない。
これはハード的な特性なので、ソフトウェアでどうにかするというのは困難に違いない。ま、慣れの問題かもしれないが…(苦笑)。
さて、上文を書いてから12時間ほど経過しました(苦笑)。さすがに仕事中はやらなかったが、2~3時間ほど、通勤時間帯及び休憩時間にPSP-3000で、いくつかゲームをプレイしてみた。横縞がばっちり出るのは、液晶画面上で秒速3cm/sec程度のゆっくり縦方向にスクロール(斜めの場合でも縦成分があるので該当)するケースで顕著に見られることがわかった。また、擬似的な色表現(例えば、赤色と青色のドットを交互に表示して紫色とする)では、その傾向がさらに強まることもわかった。要するに、縦方向の色変化への対応が今一つ(応答速度に書き換えが追随できていないような印象、イメージ)であり、せっかくの美画面が台無しになってしまうのである。本来、プログレッシブ表示であるものが、インタレース表示になってしまったといっていいくらいに悲しい。
確かに静止画、特にフルカラー写真の美しさは先代(PSP-1000やPSP-2000)と比べるまでもない。テレビやビデオ等も静止画ほどではないが、比較の問題だが美しいといっていいだろう。だが、動くドット絵や、やや荒い疑似的な色表現がされたポリゴンモデルでは、はっきりいってPSP-3000の液晶画面の方が汚い。なるほど、思い起こしてみれば、PSP-3000の液晶画面がきれいだとSCEが喧伝していたのは、ゲームプレイ画面に対してではなかった。PLAYSTATION 3でもそういう傾向が強いが、SCEはPSPをゲーム機だとは考えていないのだろうか。
PSP-3000の液晶画面が、VAIO type Zのような美しい表示になると期待していたが、残念ながら裏切られる格好となった。旧機種と比較するならともかく、一般的にはそうでないので、美しい表示というのはすぐに慣れてしまう。そうなると、残るのは気に入らない点だけとなり、それは横縞の発生となるわけで、このような評価がされてしまうのは仕方がないとなるだろう。せっかく勢いのついたPSPだが、この対応を誤るとあっという間に元の木阿弥となってしまうかもしれない。早急にPSP-3100(仮称)あたりのリリースが求められるか(苦笑)。
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