東京都心といえども緑は多い。いや、むしろ都心の方が緑が多いというべきか。皇居、赤坂御用地、新宿御苑、神宮の森、などなど。ただ、これらは公共用地の性格が強く、住宅地としての緑地としてみれば、少ないのは間違いない。いわずもがな、土地の価格がとんでもなく高価だからであり、高度利用するのが経済的価値からすれば当然だからである。
だが、そうではないところもある。都心でありながら緑が多い。無論、それは超高級住宅地にほかならない。その一つが、今回散策した東京港区六本木五丁目の一部である麻布、鳥居坂通り近辺である。
場所的には、六本木ヒルズの東側。首都高速道路がすぐ東を走るような地区だが、航空写真を見てわかるように、緑被率の高さは周辺と比べて群を抜いている。南斜面で舌状台地、住宅地としては最高の環境である。この真ん中を通る道路が、鳥居坂まで続くため、鳥居坂通りと呼ばれる。
この地区にある港区役所麻布地区総合支所付近から、鳥居坂通りを鳥居坂方向(南側)に見た写真だが、緑の多さは地上からでもよくわかる。麻布支所といえば、昔はかなり古臭い建物だった覚えがあるのだが、近年新築されたようですっかりきれいな建物になっていた。
ちなみに、この向かいには東洋英和女学院小学校がある。なかなかいい環境であるが、このご時世か入口には警備員がしっかり目を光らせていた。
このように、都心としては恵まれた住環境であるのだが、六本木ヒルズをはじめ、周囲には超高層マンションが非常に目立つ。なので、空を見上げれば、これらの建物が視界を遮り、あまりいい気分ではない。こればっかりは景観=借景なのでやむを得ないというのが日本の現状だが、このような地区に住むことができるだけでもいいことなのかもしれない。
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