今日で今年も終わり。大晦日である。XWIN II Web Pageを更新していた頃は、この一年を振り返る的な記事を掲載していたが、このXWIN II Weblogではそういう記事は行う予定がない(今のところ)。では何を行うかというと、年末年始にまたがり、東京渋谷区渋谷駅近くを流れる渋谷川に架かる稲荷橋について語っていきたいと思う。
渋谷駅近くにある「稲荷橋」は、渋谷川が地上に姿を見せる最初にかかる橋で、別名、小板橋とも呼ばれるようだが、欄干には稲荷橋とだけ書かれている。
この写真は、稲荷橋の欄干が写るように撮ったものだが、逆光撮影のためよくわからなくなってしまった(失笑)。奥には、東急東横線がとまっているのが見えるが、東横線渋谷駅のホームである。
「渋谷川が地上に姿を見せる最初にかかる橋」と書いたように、ここより上流側は暗渠となり、地上から川は見えない。
ご覧のとおり、橋の手すり?は見えるが、その下は川ではなく、自転車がとめられているように地面である。要は、川は蓋をされてしまっているのだ。一方、下流側はというと、
こちらは、細くて水量はわずかながらも、しっかり川(ドブ川)であることが確認できる。川の両側はビルが立ち並んでいるが、南北を流れるため、昼時にはじっかり陽がさすようになっている。以上のとおり、稲荷橋によって暗渠と明渠が分断されているのである。
稲荷橋の由来となった稲荷神社は、この橋のすぐそばにあった「豊栄稲荷神社」にちなんだもので、現在はこの地にない。昭和36年(1961年)10月、東京都の区画整理事業により現在地(渋谷区渋谷三丁目4番7号)に移転してしまった。ただ、この橋が架けられた頃は豊栄稲荷神社ではなく、「田中稲荷神社」と呼ばれていた。昭和27年(1952年)、道玄坂上にあった「豐澤稲荷神社」を合祀し、名称を豊栄稲荷神社と改称したからである。その豐澤稲荷神社も、もとは元猿楽町の京極家の下屋敷内にあったものを明治初年に、渋谷中豐澤にあった多くの稲荷祠を合祀し、道玄坂上に移転したものである。つまり、多くの稲荷神社を合祀したのが今日の豊栄稲荷神社となっているのだ。
というところで、次回に続きます。
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