すごい試合だった。富山第一と星稜の北陸(北信越)同士の決勝戦は、星稜が後半40分まで2-0でリードしながら、そこから残り5分で2-2の同点に追いつき、さらに延長後半9分に逆転のゴールが決まった。3-2、何とも劇的な展開で国立最蹴章はフィナーレを迎えた。
観客数は私の記憶では、帝京対清水東の時ほどではなかったが(確かあの日は入場できない人も多数あったはず)、それでも満員に近いもので、中でも多くの関係者が足を運んでいたのは間違いない(かつての名監督、名選手も何人というレベルでなく数十人の姿を確認)。普段は試合が終わったら会場を後にするところだが、国立最後ということもあって表彰式終了後に帰宅しようとしたところ、かつてのサッカー仲間に声をかけられ、そのまま夕食+呑み会へ(苦笑)。結局、帰宅は深夜となった……。
さて、決勝戦だが、会場で観戦していた限り、無失点の守備を展開していた星稜は後半が終了に近づくに連れ、何ともいいようのないプレッシャーに襲われていたような印象だった。一方、2点のビハインドの富山第一も、疲れているのかあるいはもうだめだという気持ちからなのか、うつむき気味のプレイヤーが多く、このままだらだらいってしまうのかというところ── 途中出場の高浪君が後半42分にゴールを決めた。
途中出場。こういった選手がだれたゲーム展開に活を入れることが多い。疲れていない溌剌な動きができるほかに、流れを変えることもできる。それができるかできないかは状況はもちろんのこと、本人自身がそれをどうとらえるかということがはるかに大きい。結果は、1点差に詰め寄ると同時に星稜の守備陣をますます堅くさせた。
後半終了直前、富山第一の怒濤の攻撃に、ついに我慢できず足にタックルしてしまい、それがペナルティーエリアだった。痛いほど気持ちのわかる展開。あれほど、組織的なディフェンスを展開していたのに、なぜ肝心なところで機能しないのか。それはやっている(やったことのある)者でなければわかるまい。プレッシャーのかかるPKを見事に大塚君が決めて2-2の同点。延長戦確定。
気持ち的には追いついた方が圧倒的に有利なので、このまま富山第一が押し切るかと思ったが、延長前半7分、星稜の藤田君が強烈なミドルシュートを放ち「行ったか!」と思ったが、クロスバーに跳ね返された。どちらも決定機はつくるが、あと一歩が進まない。延長前後半20分で決着はつかず、PKかという雰囲気の中、富山第一のこれも途中出場の村井君がロングスローからのボールに反応し、強烈な左足でのシュート。いちかばちか感が強かったが、ゴールに近いところでのプレーは確率が上がる。見事ゴールが決まり、残り1分というところで逆転の3-2。勝負はついた……。
その余韻を呑み会でも懐かしい仲間達と語り合い、今朝目覚めても興奮冷めやらない。正直、今週仕事がキツいなと思ってしまうが、そうも言っていられないとしつつ、今回はここまで。
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