今日(11日)の東京地方は日中も寒かったが、国立競技場へ第92回全国高校サッカー選手権大会準決勝の2試合を観戦してきた。
第一試合の富山第一(富山県)対四日市中央工(三重)は、先行する富山第一を四日市中央工が追いつく、手に汗握る展開で前後半で決着付かずPK戦。最後は、PK専用(失礼!)ゴールキーパーの田子君を投入し、見事に1本止めたことで富山第一に軍配が上がった。
第二試合の星稜(石川県)対京都橘(京都府)は、開始早々に京都橘の立ち上がりの隙をついて、仲谷君が先制ゴール。これで京都橘の焦りが、観客席からもうかがえるような印象を受けるような展開となり、前半に同点に追いつけなかったことで、後半7分、19分、30分と着々と加点されワンサイドゲームとなってしまった。この焦りは、星稜のディフェンスの堅さから来るもので、これで準決勝まで無失点が続く。
決勝戦は、おそらく初であろう北陸勢同士の戦いとなる。試合運びの上手い富山第一と堅守を誇る星稜。明後日(13日)決勝戦は、今のところ観戦予定ではないが、かつて国立を目指していた一人として「国立最蹴章」を見逃すわけにはいかないかと、今日の準決勝観戦で強く想うようになった。
──それにしても…。私が高校サッカーをやっていた頃に比べると、北陸勢同士の決勝戦など考えられなかった。Jリーグ誕生以降、ワールドカップ出場も連続出場を果たし、国内よりも世界に目が向けられてきたことで、特定の高校、都道府県が一方的に強いということがなくなってきているなと、ここ数年の傾向からも感じていたが、実際に観戦してみてその感触は強くなった。
今回準決勝まで進んだ四中工(よんちゅうこう。敬意を表してこう言わせていただく)や富山第一は、私が現役時代から常連校で、中でも四中工は名門中の名門。当然、ここまで勝ち上がるだろうとは思いながら、かつての名門である藤枝東(静岡県)、総体制覇の市立船橋(千葉県。これも敬意を表していちふなと言わせていただく)は京都橘に敗れるなど、国立に進めそうなチームが次々と敗退していくのも「時代の流れ」かと想ったり。
また、レベルも高くなった。私が高くなかったのは当然であるが、全国レベルの高校と練習試合は何度かしており、グラウンドで戦った感触は今でも覚えている。そして想い出というのは美しいものなので、たいていは美化されるものだが、その美化された想い出と目の前で観戦した準決勝では、明らかにレベルの差を感じてしまうほど…。
そんなことなど、あれこれ想(思)いつつ、今回はここまで。
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