■ UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)
いわゆる自作PCはもちろんのこと、マシントラブルがあったときにはBIOSセットアップや設定の見直しは避けて通ることができないもの。もっといえば、BIOSを使い倒せなければまっとうに使うことなどできはしないといっても過言ではなかった。DOSの時代、Windowsの時代、どちらにおいてもPC起動時に特定のキーを押したままにしてBIOS設定画面を起動したものだった。
だが、使い方にもよるだろうが、これまで1か月使ってきて本機は一度もブルーバック体験がない。意図的に狙うことはできるにしても、そのまま使っていての安定感はWindows 7 Service Pack 1のそれと同じように感じられ、かつてのWindowsを知る者としてはよくぞここまで安定するようになったものだと嘆息せざるを得ない(大袈裟)。
そんなわけで、BIOS設定画面の世話になることはこれまで一度もなかったので、本記事を書く際、どうやったらBIOS設定画面を出せるのか考え込んでしまった。なぜなら、これまでのようにブート時に特定のキーを押したままにしてのBIOS設定画面移行ができなくなっているからである。で、色々探してみたところ、ブート時に何かをするのではなくWindows 8の「PC 設定」から指示をしてやらなければいけないとわかった。
「PC 設定」の「全般」を選択し、その最終行にある「PC の起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動する」ボタンを押す。名前から、これを押と有無を言わさずに再起動しそうな勢いに感じたので、私もこれを押すのに躊躇したが、相変わらずWindowsは焦らし上手である(苦笑)。
よくよく読んでみれば、「PC のファームウェア設定または Windows スタートアップ設定を変更するか」云々と書いてあるので、いきなり再起動をしないことはわかるが、これまでの長い経験から「いきなり再起動」される苦い思い出があるのだから仕方が無い。
で、この「再起動」ボタンを押して以降の流れは以下のようになる。
- 「オプションの選択」で「トラブルシューティング」を選択。
- 「トラブルシューティング」で「詳細オプション」を選択。
- 「詳細オプション」で「UEFI ファームウェアの設定」を選択。
- 「UEFI ファームウェアの設定」で「再起動」を選択(というかそれしかない)。
ここでようやく再起動となるが、BIOSでなくてUEFIということを今更ながら思い出す。
再起動後、この「VAIO Care (レスキューモード)」が現れ、ここで選択するのは「BIOS 設定を起動」であるが、UEFIと表記せずBIOSとしてあるのが情けない(微笑)。おそらく、BIOSとUEFIの違いすらわからない無垢なユーザ向けに表記を統一してある(過去のFAQも参照しやすいように)だけでだろうが、まぁそういうことだ。
今ではかっこいいUEFI設定画面も見られるが、本機のそれはBIOS時代といおうか、初期のIBM PC以来の伝統を頑なに堅持しているようなMCGA風のものだ。解像度は1920x1080となっているので、左上端と右上端以外はすかすかだが、いつものように「Main」「Advanced」「Security」「Boot」「Exit」から画面選択する。「Main」ではBIOS Versionのほかに確認項目がいくつか並び、ここで設定変更可能なものは「System Date」と「System Time」だけ。
続いて「Advanced」では「Intel(R) Virtualization Technology」ほか4項目あり、そのうち3項目を設定変更できる。初期状態では「Intel(R) Virtualization Technology」が「Disabled」となっているので、これを有効にする場合は「Enabled」にすればよい。本機のCore i7-4650Uは Intel VTがサポートされているので、使う場合はここで設定を変えておくのがいいだろう。
続いて「Security」では、マシンパスワードの設定と「Secure Boot」の設定が目を引く。UEFIでは当然サポートされる「Secure Boot」を「Disabled」にする理由はなく、デフォルトで「Enabled」になっているのはもちろん、よほどの理由がない限りはそのままにしておくことがお勧めだ。
最後は「Boot」(「Exit」はふれるまでもないので)。ここでのデフォルト設定は内蔵SSDからのブートとなっているので、外部ドライブや別デバイスからブートをしなければならない時は、ここでの設定を変更する必要がある。おそらくUEFIの設定変更では、ここを変えることが最も多いだろうと思われる。他の部分は、UEFI設定画面から変えなくても別の代替手段があったりするが、そうでないものはここでしか変えられないからである。ブートデバイスは安易に変えられては困るものなので、このくらいの手間がかかった方が却って安全というものである。
といったところで、今回はここまで。次回はこちら。
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