■ 固定記憶装置(SSD)
いよいよ完全にマイクロプロセッサからは離れ(とはいいつつ、本機に搭載されているCore i7-4650Uは、プロセッサ上にダイが2つ載っていて一つはCPU+GPU、もう一つはPCH(Platform Controller Hub)であって広い意味では離れてはいない)、固定記憶装置、本機の場合はSSD(Solid State Drive)とそのインタフェースについて見ていこう。PCにおける固定記憶装置のインタフェースと言えば、古くはSASIやSCSIだが、SASIに代わりIDE(のちATAと呼称)が長く主流をつとめていた。いずれもパラレルインタフェースだったが、今ではほとんど見かけることもなくATAの後継となったSerial ATA(SATA)が主流となっている。パラレルからシリアルへの移行は、転送速度の圧倒的な向上が実現かつ普及したこと。特にUSBの普及が大きく、かつてのPCにもシリアルバスは搭載されてはいたが、マウス接続等に使われる程度でしかなかった。同時に多くのデータを転送できるパラレルバスから、たとえ一度のデータ量が少なくとも高速に転送してパラレルを追い越すシリアルバスが出てくれば、何もかも簡単なシリアルバスに取って代わられるのは自明であるだろう。PC内にパラレルバスが残っているのは、DRAMメモリバス等限られている(かつてIntel社はメモリバスもシリアルバスに移行しようとDirect Rambus DRAMを普及させようとしたが失敗した)。
SATAについては、現在の規格(Serial ATA Revision 3.0)では物理転送速度がそれぞれ、1.5Gb/s(bはbyteでなくbit)、3Gb/s、6Gb/sがサポートされており、本機は6Gb/sでSSDを接続している。6Gb/sはあくまで物理転送速度(最大かつ理想環境)でしかなく、実行転送速度は4.8Gb/s(600MB/s)である。
この接続インタフェースにぶらさがるSSDは、Samsung社製の「SAMSUNG MZNTD512HAGL」(ファームウェアはDXT2300Q)。フォームファクタはM.2、動作電圧は3.3V、容量は512GB(512,110,190,592 bytes)。CrystalDiskInfo 5.6.2 Shizuku Editionの実行結果は以下のとおり。
そして、SATAはPCH(古風に言えばチップセットのSouth Bridge)内に実装されている。
デバイスマネージャーの結果を一部抽出。ご覧のとおりの接続である。
パフォーマンスについては、昨日(18日)にSamsung Electronics社から発表された 840 EVO よりはさすがに劣るものの、SSD+SATA 6Gb/sの組み合わせとしては悪くない結果となっている。
CrystalDiskMark 3.0.2 Shizuku Edition x64 での実行結果は、以上のような結果であり、以前にもふれたが半月以上使っている限りにおいても体感レベルで、遅いと感ずるシーンは今のところない。
といったところで、今回はここまで。次回はこちら。
コメント