今年5月、スーパーマリオブラザーズなどの開発で知られる任天堂の宮本茂さんがスペインのアストゥリアス皇太子賞(Premios Príncipe de Asturias。スペイン皇太子賞とも和訳される)のうちコミュニケーション及びヒューマニズム部門で受賞と発表されたが、昨日(26日)、スペインのオビエドで授賞式が行われた。(詳細についてはこちらを参照)
もちろん、これは我が国でも報道されたが、現地でも今回の受賞者中で最も注目を浴びていることもあってか、スペインTVEのニュース番組に生出演までされた。素敵な女性キャスターから日本語で祝言を述べられたところ(大変申し訳ないが、日本語?という発音。もっとも逆もまたしかりであるのだが)から始まり、様々なやりとりもあったが、いつも以上に緊張した宮本さんの御姿を拝見しながら、スペインの(というよりラテン系というべきかもしれないが)人達にとってマリオというキャラクターが、我が国以上に愛されているのだということを強く感じた。どう見てもマリオは名前からしてラテン系であり、コスプレなどでも我が国の人達が行うよりもはるかにラテン系の方々の方が似合っている。
ちなみに、アストゥリアスといえば西洋史をある程度覚えておられる方々にとっては、馴染みのある名前だろう。イベリア半島の北部に西ゴート王国が滅亡した後に成立したアストゥリアス王国(718年から925年)。カンガス・デ・オニス(Cangas de Onís)が最初の拠点(首都)で、プラビア(Pravia)、オビエド(Oviedo)と移り、最後はレオン(León)に遷都してレオン王国に発展的解消となった国だが、現在も州名として健在である。受賞会場がオビエドだということもこうした歴史によるものと思いをはせれば、また感慨深いものがある。といったところで、今回はここまで。
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