というわけで前回の続き。
宝来公園について前回は色々書いたが、公園そのものは広くはないものの落ち着いた空間で読書にはぴったり。子供たちが遊ぶというよりは、大人のための公園といった方が相応しいか。近くには多摩川台公園もあるので、コストさえ許せばこのあたりに住みたいものだと思う(ムリです)。
さぁて散策。さすがは田園調布三丁目エリア。家々の庭木は美しく、歩いているだけでも飽きない。桜と緑のコントラストもいいが、電柱と電線が気になってしまう…。美しいものの中だとこういうものが目に付くようになってしまうのだ。
春は暑くもなく寒くもなく散歩日和だと感ずる。年寄り臭い物言いだが(若者から見れば十分に年寄りだろうが)そう感ずるということは、主観的にも客観的にもそうなのだろう。
下方に東急東横線と東急目黒線を見る。地下化された田園調布駅だが、このあたりから線路は地下に入る。上方は駐車場などに利用されているが、土地の有効活用は都市では当たり前なので行っていて当然ではある。桜も美しい。
桜花のややアップ。美しいのだが、散るのも早い。儚いねぇ。
このあたりから東側を眺めれば、かつての田園コロシアムでもあり野球場でもあった、今は田園テニス倶楽部のコート、そしてマンションが見える。このあたりからは、遠く奥沢や雪谷あたりの高層マンション等も見ることができるほど眺めがいい。地上でこれなのだから、建物の二階からではさらにいい眺めだろう。このあたりに住んでみたいものだ(無理)。
多摩川駅方向に道を進んでいけば、カトリック田園調布教会や聖フランシスコ修道院などが並ぶあたりに出る。復活祭と入口に掲示してあったので、まぁそういうことだろう。どうでもいいが、釈迦の誕生日とキリスト復活の日って同じ日あるいは近いのかな。
坂を下りきれば、高台に立つ教会を仰ぎ見るようになる。このあたり(写真左側に進む道なり)はちょうど水路が走っていて、宝来公園の池もここに位置する谷地にあたる。起伏の激しい地形なので、田園都市株式会社の造成工事も洗足のように簡単にはいかなかったのだ。
以上、多摩川駅付近まで降りてきたので、田園調布散策はこれまでにして、散策中気になったものを一つだけ語っておこう。
それは電柱にはられている電柱(支柱)名である。これには様々な歴史が刻まれており、地名であったり、最初に電気を引いた事業所名だったり、地元名士の名字だったり等など、実に興味深いものがある。そして、多摩川駅付近から田園調布三丁目の一部には、このような「松茶屋支」という名がはられている。わかる人にはこれがかつて多摩川台にあった松之茶屋に由来しているものだと気付くが、実はこういうものもある。
こちらは「松之茶屋支」とあり同じNTTのものだが、これには単にNTTとあり、先のものにはNTT東日本とある。つまり、こちらの方が古いのだが、新しい方は「松之茶屋」でなく「松茶屋」と「之」の字が省略されてしまっているのだ。どうでもいいといえばどうでもいいのだが、こういう表記の揺れによって、いつしか松茶屋が独り歩きすることもあるのではないか。そんなことを考えながら、今回はここまで。
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