今回はタイトルをどう付けようか悩んだが、事実ある状況ではバッテリ稼働ができず、AC電源必須のためこのようにした。もちろん、本体Onlyではバッテリ稼働はでき、Sandy Bridgeの省電力性能は優れていると言ってきたのに、なぜバッテリ稼働ができない=AC電源必須となってしまうのか。
答えは簡単だ。それはPower Media Dockがバッテリ稼働ができず、AC電源必須であり、VAIO Z21もPower Media Dock接続時(正確に言えばPower Media Dockの機能にVAIO Z21本体が依存しているとき)にはAC電源が生命線となってしまうためだ。簡単な図で示そう。
DCとあるのは、AC電源からアダプタで変換されたDC電源を意味する。VAIO Z21がPower Media Dockと接続する際、本体側の電源コネクタはPower Media DockからのLightPeak線と共に接続されているDC電源(コネクタ)でふさがれる。
そして、ここが一番の問題だが、Power Media Dockはバッテリ稼働できないため、何らかの理由でAC電源から供給が絶たれると(電源コンセントから抜けてしまう。停電が起こる。など)、いきなり終わってしまうのである。そう、デスクトップPCと同じように(呆)。
大変残念だが、VAIO Z21はノートPCではない。Mobileではあるが、あくまで本体のみで稼働させている場合に言えるのみで、Power Media Dockを接続させてしまえば、もはや一時的な停電(や電源トラブル)を恐れることがないノートPCのメリットは根こそぎ失われた。もう一度書くが、Power Media Dockに接続しなければバッテリ稼働は可能である。接続してしまうとバッテリ稼働は不可能なのである。単に光学ドライブだけが使えなくなるならいいが、Power Media DockにはGPUが載っている。そうなのだ、Power Media Dockに電源が供給されないということは、VAIO Z21の生命線が絶たれるのと同じことなのだ。
これを体験したのは、VAIO Z21(Windows 7)を終了(シャットダウン)させようとした際、本体側の終了を確認したので、ACアダプタのコンセントを抜いた途端、VAIO Z21本体の電源ランプが緑に点ったまま(つまり起動したまま)の状態が続いたときだ。端から見てハングアップしたように見えたので、電源ボタン長押しで強制終了後、再び電源ONで起動させたところ、こんな警告メッセージが出たのである。(説明を補足しておくと、本体のみのシャットダウンは非常に速いのだが、Power Media Dockを装着し、かつ有効になっている場合は、本体とPower Media Dockとの間で調整を行っているようで、Windowsが終了してから電源が本当にOFFになるまでの時間は二倍以上かかる。つまり、私は本体のみでバッテリ稼働させている感覚で、ついいつものシャットダウン+電源OFFタイミングでACコンセントを引き抜いてしまったのだ。その結果がデスクトップPCにおいて、ACコンセントを引き抜いたのと同じ現象に遭遇したのである。)
「前回、ドッキングステーションが正しく取りはずされなかった可能性があります。次回以降、以下の手順に従って正しく取りはずしてください。」(以下略)。これも原則通り「エラー(警告)メッセージは適切な案内ができない」という原理に逆らえないアホなメッセージを示している。つまり、警告メッセージの想定は、GPU稼働中にいきなり生命線(LightPeak)を抜いてしまうとGPU切り替えができず、ハングアップしてしまいますよということだが、VAIO Z21本体から抜かれてしまうという以外に、Power Media Dock(警告メッセージ中ではドッキングステーション)からAC電源が抜かれてしまう(電源が絶たれる)という想定がないのである。まさか、ノートPC然としている、そして本体にバッテリを搭載しているVAIO Z21がAC電源がないと死んでしまうなど、ユーザの方が驚いてしまうに違いない。
またしてもVAIO Z21のコンセプトが破綻している一端が見えた。これを回避するには、これまでのVAIO Zやtype Z、そしてtype SZの歴史で培ってきたようにGPU自動切り替えを復活させることだ。あるいはこれが困難なら本体側からもPower Media Dock側に一時的に電源供給できるようにするとか(警告メッセージで促す短時間でもいいだろう)、Power Media Dock側に一時的にバッテリ稼働できるような仕組みを設けるとか(これはいまいちだな)。
何となくだが、このVAIO Z21は技術者の自己満足というか傲慢さが透けて見える。妥協の産物でしかないのに、それをもっともらしい説明でカバーしようとするが、はっきり言ってユーザの使い勝手など二の次で、こんな難しいことをやったのだとか、これほどの最先端の技術はないとか、悪寒を感ずるほどの自己満足の世界である。正直に、これを目指しましたがここまでしかできませんでした、とした方がわかりやすい。それほどまでにこのVAIO Z21は中途半端なマシンと映ってしまうのだ。
・・・これは・・・ダメすぎる。
せめて、一度引っこ抜いたら再起動しないとメディアドックが復帰しない、
くらいなら良かったんですけど。
電源がないとブルーレイを見られないのは百歩譲って我慢するとして、
(これでさえ本当はかなり耐え難い。新機種買っても、稼働する限り旧Z
持ち歩きますよ。)
Zもって家の中ふらつけないじゃないですか!
コンセント外して、リビング、寝室、トイレなどをうろうろするライフ
スタイルが崩壊する。
しかも、それってスリープも通用しないという事ですよね。
アップデートか不調時以外再起動なんてしないのに。
今のZが再起動すると無線LAN認識しなくなるので、再起動したくない
というのもありますが。
新Zもどきは起動早いらしいから一般的には再起動しろって事なのかな。
またはメディアドック外した状態で常用すればいいのだろうけど←本末転倒
だったらデスクトップ買った方が良いじゃん・・・。
投稿情報: 夢望騎士 | 2011/08/19 09:44
メディアドッグ接続時には、Zの文字が消えて、LあるいはJの文字が浮かび上がるような仕掛けになっていればよかったのに^^
まさに、マジンガーZからグレートマジンガーへの変身ですね(Zの文字がなくなっている)。私的には鋼鉄ジーグが好きでした^^
投稿情報: こむろ | 2011/08/19 10:03
逆ならOKなんです。つまり、Mobile形態でサスペンド(あるいはスリープ)状態になったものに、AC電源につないだPower Media Dockを接続すれば、ハングアップはしないのです。要するに、MobileからDesktopはいいんです。
しかし、Power Media DockがAC必須なので、これをどうにかするには明示的にUNDOCKボタンを押してからでないと切り離すことができない。電源周りのアクシデントが発生すれば死ぬ。あわれなZ21です。
で、仰せの通りZが消えてグレートな気分なんです。もっとも偉大な勇者ではなく哀れであるのですが…。パイルダーオンやファイヤ(ア)ーオンよりもビルド(ッ)アップのがいいというのは私もわかります。
投稿情報: XWIN II | 2011/08/19 20:15
Zを買わなくて良かった。VAIO ZかVAIO SAかで購入直前まで迷いましたが、中古のSZのリプレースとしてVAIO SAを8/5に購入しました。致命的記事、感謝です。
投稿情報: nikapyon | 2011/08/20 00:00
SA、いいっすね。
SonyStoreでのキャンペーンを入れれば、VAIO Z21本体のみの価格よりも安価にハイパフォーマンスなオールインワンモデルが手に入る。はるかに打ちやすいキーボード、本体だけでBlu-ray OK、Sandy Bridge搭載。
Z21は修行マシンってとこか(汗)。
投稿情報: XWIN II | 2011/08/21 08:52