今月(3月)11日の大地震以来、色々なことが起こりすぎて危うく年度末だということを忘れかけていたが、今週に入ってからはそれまで行えなかったものも含めて多忙モードに突入している。そう、今日はもう年度末最終日なのだ。
最終日と言えば、終わりの見えない福島第一原発事故に関連して、病欠リタイヤした社長に代わり会長自らが、昨日(30日)午後3時頃、ついに条件付き降伏と思える記者会見を行った。この手のものはプレスリリースが行われるべきものと考えるが、肝心の東京電力のプレスリリースには何ら掲載されていない(31日になっても載らないので載せる気がないのだろう)ので、いくつかのマスコミ報道のリンク先を掲示しておく。(毎日新聞、朝日新聞)
さて、マスコミ報道も大方その通りなのだが、会長発言のポイントは、
- 「海水を注入した福島第一原発1~4号機の廃炉はどうか」に対する「客観的に見ると、おそらく廃止せざるを得ない」
- 「避難した方は、いつ戻れるか。数週間か数カ月か」に対する「(原子炉が)最終的に安定するには、かなり時間がかかる。地域への影響の評価もやるとなれば、今の段階で申し上げるのは難しい。私自身の見解では、数週間というのは厳しい。大変申し訳ない」
- 「補償などにより、東電が債務超過に陥る可能性はどうか。そうなっても補償を優先するのか」に対する「東電の今後については、重要な要因が分からないことが多い。最大限の補償、おわびをしたいが、全体としては法の枠組みのなかで政府と考えていきたい」
- 「たびたび倒れる清水社長に任せていいのか」に対する「社長は入院しているが、どのぐらい入院するか。そこがどうなるかによって、もし何らかの対応が必要なら。それまで肩書はないが、私が全体のところを調整する」
- 「補償の資金はどうやって調達するのか」に対する「資金の問題は、おかげさまで2兆円を金融業界から確保した。ただし、この部分は原油が(1バレル=)100ドルとなれば、燃料代にかかる。今後の復旧費もかかる。いくらあっても足りない状況だ。こうした点も政府と協議しながら、何とか資金不足に陥らないよう努力する」
と見た。今さらながらの「廃炉」言及だが、東京電力にとって原発の廃炉言及はとてつもなく重く、事実上の降伏宣言であろう。また、補償問題についても、これまで日本企業が起こした公害保障問題とは比較にならないほど莫大なものとなるので、迂闊なコメントができない中で、まさにぎりぎりの内容ではあるだろう(補償を受ける側にとってはまったく不足した内容だろうが)。しかし、実際それができるのかとなれば、おそらくできる見込みはなさそうな印象(保障する側される側の隔たりは相当あると言うこと)だ。
東電会長の事実上の降伏宣言に続き、いよいよ我が国のトップも降伏するタイミングが近づいている。米仏の助けが頻繁に来るようになってきたことで…。
原発大国のフランスから続々と放射能対策のための人員と機材が空輸されています。フランスはロマネコンテのワインを育む石灰質の古い地層で構成され、TGV開通直後に旅行した時線路の両側の法面が素堀でコンクリの壁がありませんでした。核物質の保管に関する翻訳しているときに殆ど地震がないことを知りました。しかるに地震大国の日本の準備があまりにも貧弱であるのに驚かされました。反対運動を押さえ込むためにあまり刺激的な防災対策を打ちたく無いという姑息な考えからでしょうが、優先順位が反対で七以下と思います。今更フランスの確固たる信念に頭が下がる思いです。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2011/03/31 12:05