尖閣ビデオ流出問題について、予想どおりの展開が始まった。それが、流出者に対する英雄扱いである。このことについて、ああだこうだというつもりはないが、本質的に同質のものとして指摘しておきたいのは、中国漁船の船長が帰国後に英雄扱いされていた件と変わらないのではないか、ということである。
我が国の国民の多くは、中国漁船の船長が帰国後に英雄扱いされたことに強い不快感を示したように、おそらく真逆であるビデオ流出者に対して我が国の国民の多くが英雄扱いするのであれば、中国の国民の多くは不快感を示すことだろう。
どちらが正しい、正しくないの問題ではない。国際法上云々というのも置いておいて、要は「英雄扱い」されるだけの理由が双方にあるということが問題の本質と考える。我が国の外交姿勢しかり、中国の対応しかりである。とどのつまり、うまいことやろうとしても、このInternet社会において情報統制すること自体に無理があると自覚すべきで、うまいことをやるのであればしっかりとした大義名分をもって行うことをお勧めしたい(笑)。
そんなことを考えつつ、今回はここまで。
人権を重んじることを信条とする人々にとって、今更機密保護法や反逆罪の復活を言い出せないのが頭痛の種でしょう。当分建前論の応酬が続くでしょうが何らかの方法でこの問題を収斂させざるを得ないでしょうね。戦前ならば暴戻なる???に鉄槌をという大見出しが新聞に踊ったでしょうね。私のような戦前派にとってそれから見れば双方とも大部大人になったような印象を受けますが。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2010/11/11 09:52
政治家たちがこの状況を理解できていないというのが
一番大きいのではないでしょうか?
高性能マイクがいろいろ余分な発言も披露し、しかも
すぐ投稿サイトに上げられてしまうし。
ドイツでしたっけ?報道官がくびになったのは?
いきさつが動画サイトにあるということですが、
そうなると、大臣の大人げなさがめだちますよね。
うまく利用する方法を考えてもらいたいものです。
投稿情報: 志葉 京兵 | 2010/11/11 11:31
ネットカフェーで枯れ草にライターで点火された小さな炎が燎原の火のごとく全世界を駆け巡って制御不能になる今日の情報社会は恐ろしいような気がしますが、他方一般の人もネット社会に慣れてくるので収まって行くのではないでしょうか。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2010/11/11 20:43
アップロードの仕方を自宅で練習したとか、使用したUSBメモリーは壊したとか、いささか食傷気味です。日中関係修復に有効な手を打てそうも無い政府は今回の流出事件をなんとか国内問題に納めようとしてリークした捜査情報に食らいつくマスコミの無能さに呆れ果てるます。大衆受けしないかもしれないが、もっと伝えなければならない大切な情報がたくさんあるはずなのに。
投稿情報: ひろし | 2010/11/13 06:58
コメントありがとうございます。
>私のような戦前派にとってそれから見れば双方とも大部大人になったような印象を受けますが。
↑
情報化社会の賜でしょうか。軟弱・弱腰との批判はあれど、政府のプロパガンダによる扇動(先導)というよりは、よりマスコミそしてミニコミの影響力が高まった結果、いわゆる無垢の市民層が踊らされてしまう現状は、戦前を知らない私からみればむしろ今の方が子供っぽく見えてしまいます。
>大臣の大人げなさがめだちますよね。
↑
そうなんですね。もっともマスコミの発言の切り取り方がそうなっているだけで、まったくの蛇足や語尾をさも主要発言のようにしてしまうことも多いかと。どちらにしても大人の対応をしたくとも、相手が子供レベルでは…。
>大衆受けしないかもしれないが、もっと伝えなければならない大切な情報がたくさんあるはずなのに。
↑
そういうことです。とどのつまり、大衆受けとは子供に受けるのと同じ事であって、無垢な市民層がそういうことを求めているわけです。そういう飼育を続けさせたマスコミ(及びその背景)の手のひらで踊る時代は、そろそろ終わるとは思いますが、こればっかりは世代交代をしない限り難しいでしょうね(人は若い頃体験したものを永遠に欲し続けるので)。
投稿情報: XWIN II | 2010/11/16 08:30