東芝がlibrettoブランドを久々に復活させた。libretto W100と名付けられたモデルは、プレスリリース「世界初の2画面タッチパネルWindows®ミニノートPC「libretto W100」などの発売について」によれば、何とハードウェアキーボードを持たないWindows 7 PCである。プレスリリース中にも、
Windows®OS搭載のノートPCとして世界初の2画面タッチパネルの採用と独自の表示制御技術で、1画面をキーボード表示しノートPCのように入力したり、縦方向に持ちかえ本のように書籍コンテンツを読むなど、さまざまな利用シーンに対応。
と誇らしく謳うように、まるでiPadを二つ折りにしたような、Nintendo DSのような、何とも言えない形状ではあるが、なかなか面白そうなPCだと直感する。
しかし、しかしだ。
実際タッチパネルについて、一抹の不安というか、使い勝手について私にとって問題があると感じている。それが、ソフトウェアキーボードしかキーボードがないということである。
タッチパネルそのものは、単にボタンを押すであるとか、具体的にはキャッシュディスペンサなどで簡単な操作くらいならば、特に気になるものではない。しかし、先日、社にあるiPadでソフトウェアキーボードの試し打ちをしたところ、とてもではないがこのBlog記事程度の長さの文章ですら打ちにくさを実感した。それだけではない。キーが沈まないことが腕の疲れと言おうか、手の疲れと言おうか、慣れの問題かもしれないが、打ちにくいだけでなく疲れやすいという問題も感じたのである。
もちろん、そんなハードワークな使い方など想定外だろう。私もiPadなどにそんな使い方は求めない。ただ、PCであるlibretto W100に対してはどうだろう、と感ずるのだ。libretto W100の発売は8月下旬だという。久々のlibrettoブランドの復活、面白そうなPC、食指は動くのだが、若くないが故に突っ込めない(苦笑)。そんな展開が待っているだけかもしれないが…。
使いだして3週間ほどですが、音楽ファイル、ビデオファイル、電子ブック、電子新聞、web ブラウザを中心とした Media Viewer として使っています。
ソフトウェアキーボードは検索時の keyword 入力以外は使っていません。一番頻度の多い AppStore でのパスワード入力も 1 Password なるアプリで one タップで済みます。また、TeamViewer を使えば、Wi-Fi 経由で母艦のすべてのファイルが閲覧出来ますので、iPad で文章作成やファイル編集する事も有りません。要はソフトウェアキーボードを使う機会は殆ど有りません。もっとも、keyboard 入力が必要なら5万円もする iPad の価値も個人的には激減ですが。
iPad のソフトウェアキーボードは、確かに iPhone に比べれば操作しやすいのでしょうが、私位の年齢だと矢張り物理的キーボードの方が使いやすいですね。メール返信等で、どうしても長文を入力する必要がある時は iMac 付属の青歯 keyboard を iPad に接続して使っています。
投稿情報: Josef | 2010/06/22 23:05
Josef様、コメントありがとうございます。
要は使い方、なんですよね。
見るだけ、であれば優れたプレイヤーであるとは思いますが、私の場合、だいたい付随して「何かしよう」というアクションが伴うので、かつてCUIからGUIへの移行の際にもマウスオペレーションや階層化メニュー等が熟れていなかった最初の頃は、何でわざわざこんな面倒なことを…と思ったものです。なので、慣れの問題(使う側だけでなく作る側も含めて)だとは思うのです。
iOS4のマルチタスク対応についても、PCのそれと同じではなく、完全に同じではありませんが、かつてのSystem 7やWindows 3.x以前のノンプリエンプティブマルチタスク的な作りであり、ここにも温故知新であるな、と感じた次第です。基盤はそうそう変わるものではなく、見せ方がAppleらしいというか、Jobs氏の眼鏡に適ったやり方なのだな、と。
投稿情報: XWIN II | 2010/06/23 07:28
>> ... だいたい付随して「何かしよう」というアクションが伴うので、...
そうなんですよね。AppStore で配布されるアプリだけではもの足らず、Hello World や Analog Clock を自作してみたりしています。と云っても、実体は index.html + style.css + Javascript file だけで、おまじないの config.xml を加えてフォルダ毎 zip 圧縮し、拡張子を wgt に変えるだけなんですが。わざわざこんな事をするも MZ2000 の頃、カセットテープベースの C compiler で苦行していた残照でしょうか(苦笑)。
あと Libretto にも食指をのばしかけたのですが、標準バッテリで2時間、大容量バッテリで4時間、と云う辺りで止まりました(笑)。
投稿情報: Josef | 2010/06/23 08:47
2画面タッチパネルの採用のノートPCについて、私は、タッチパネルのメリットを全く分かっていない製品だと思っています。タッチパネルのメリットは、キーボードを使用しないことにより、製品をよりコンパクトにできることにこそその意義があるのであって、したがって、iPadのような製品にはタッチパネルは最適ですが、わざわざノートPCのキーボードの位置にタッチパネルを採用する意味が分かりません。」
まあ、一見して面白い製品ではあると思いますが。
投稿情報: 辻 | 2010/06/23 18:47
Josef様、コメントありがとうございます。
>AppStore で配布されるアプリだけではもの足らず、Hello World や Analog Clock を自作してみたりしています。
↑
なるほど。今はどんなマシンにもプログラミング環境があるといえる状態なのに、かえって恵まれすぎているからか、自作の楽しみをされている方が少な──と思いましたが、普及率を考えると減っているだけで「絶対数」はそんなに変わっていないのかもしれません(笑)。昔は、いわゆる電子工作ができない人は何もできないに等しかったですからね。
>あと Libretto にも食指をのばしかけたのですが、標準バッテリで2時間、大容量バッテリで4時間、と云う辺りで止まりました(笑)。
↑
バッテリ持続時間が短いというクレームは多いように感じています。これを見ると「世の中、恵まれすぎぢゃね?」などと古老っぽいことを思ったり(苦笑)。そのわずかな持続時間をいかに工夫するかも楽しみだったり…しないか。
投稿情報: XWIN II | 2010/06/24 06:57
辻 様、コメントありがとうございます。
仰せのとおり、だと思います。ただ、ソフトウェアキーボードを出さない(表示させない、使わない)、という選択肢が許されればそれもいいのでしょうが…、厳しい現実との折衷案かな、と。
ただ、マウスやゲームコントローラでの操作でソフトウェアキーボードの操作は大変困難で、それに比べればタッチパネル方式の方がはるかにましと言えます。比較の問題に過ぎませんが、PCという位置づけにある以上、キーボードをなくす(それに代わる文字入力インタフェースの確保)という大きなマイナスをどうlibretto W100がプラスに持って行けるのかに注目しています。
なお、私的には物理的形態という意味において、書籍に最も忠実な電子ブックリーダーかと思いました。
投稿情報: XWIN II | 2010/06/24 07:06