中国の北京で開催されている「IDF 2010」において、ついにSandy Bridgeのウエハが公開されてとのことである。この時期にダイの塊(笑)であるウエハを公開できたということは、リリースとされる今年後半(後半といっても12月まで後半ではあるのだが)という予定の視界は良好といっていいだろう。なお、IDF 2010では既知のものではあるが、改めてSandy Bridgeの強化ポイントが示された。
Sandy Bridge マイクロアーキテクチャにおける強化ポイント
- More instructions per clock (IPC)
- Enables increased bandwidth and reduced latencies for internal data transfers
- Enables improved Graphics architecture using integration and shared cache
- Sophisticated Power Management
以上の4点が、下のような図(本物はもっとかっこよくできているが、下図は私がPaintで模倣したものなので今ひとつなのはご容赦。あと矢印等も省略)と共に説明された。
現在のCore iシリーズとは異なり、完全に統合されたグラフィックスが特徴だが、かつてのMMX PentiumにおけるMMX命令追加、そしてPentium IIIにおけるSSE命令追加に次ぐ、新命令AVXを追加したのが大きなものだろう。さらに従来の延長線部分においては、マイクロアーキテクチャの強化ポイントとして4つが示されているが、その「要」が「Cache Subsystem」である。キャッシュサブシステムは、プロセッサコア、グラフィックス、そしてメモリコントローラと密接にデータのやりとりを行う際の、正に「キャッシュ」(貯蔵)であり、ここをうまく実装できているかどうかが、Sandy Bridgeの生命線であるといえる。もっとも、これまでキャッシュシステムをPentium M、Core Duo、Core 2 Duoでうまく実装してきた開発チームが担当しているので、異なるものをキャッシュで統合するという新たな挑戦もうまくいくだろうと見てはいる。
それにしても、これが今年後半に出るというのなら、VAIO Zも……。
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