というわけで、ATOK 2010を発売日に当たる翌日(6日)から導入した。ATOK 2009は発売日に導入したが、ATOK 2010は発売日の翌日。二年連続でバージョンアップを発売日近辺に行ったのは、ATOK6からATOK7への移行以来かと思われる。ATOK 2010は、ATOK 2009と違って特徴的な機能追加はないに等しい(ATOK 2009は英語入力モードが私にとって有意だと判断した)。なぜ今回、たいして変わらないのにバージョンアップ(というか購入したのはATOK 2010 Premiumでバージョンアップ版ではないのだが)したのはなぜか。浮川社長がジャストシステムをやめたから、とかそんな理由でないのは確かだが、まともな日本語入力を支援したいという気持ちが少なからずあるのは間違いない。
ちなみにジャストシステムのいうATOK 2010の特徴は、
- Windows 7に対応
- 新アルゴリズムで進化したATOKハイブリッドコア。変換精度がさらにアップ
- 日本語入力をさらに快適にサポート
- 英語入力支援機能(ATOK 4E)を強化
という。(ジャストシステムの紹介ページを参照。)
特徴らしきものがほとんどない!が、私は逆にこういう時こそ、地味な部分(つまりよく使う部分)がよくなっていることが多いと思っているので、ひそかに期待はしているのだ。
- 現世界記録保持者(げんせかいきろくほじしゃ)
- 第三庁舎に向かった(だいさんちょうしゃにむかった)
- 各事業体の四半期報告(かくじぎょうたいのしはんきほうこく)
- 空港から車で二時間(くうこうからくるまでにじかん)
ATOK 2009の広告にあるものを変換してみたが、さすがに問題なかった。では、私がATOK 2009でうまくできなかったものをATOK 2010ではどうか、無意味だが試してみよう。結果は以下のとおりである。
- 全日本記録保持者(ぜんにほんきろくほじしゃ。前日本記録保持者が正しい。文節が「全日本」で切られてしまうため。ATOK 2009と同じ変換結果)
- 第十二兆社へ出発した(だいじゅうにちょうしゃへしゅっぱつした。第十一庁舎までは対応できたが、第十二庁舎でアウト。ここまで分散した庁舎を持つ企業も少ないが。ATOK 2009では「第十に庁舎へ出発した」だった)
- 各分社ごとの四半期決算(かくぶんしゃごとのしはんきけっさん。各分社という言葉はあまり使わないが、どう変換するかを確認するために試した。ATOK 2009では「確聞社ごとの四半期決算」だったので、見事に改善されたといっていいだろう)
- 空港からくるまで三時間(くうこうからくるまでさんじかん。車で二時間に続く、車で三時間で早くも適用できたか微妙。ATOK 2009では「空港から来るまで三時間」だった)
というわけで、おわかりのとおり仮名漢字変換の実力は、このような変換例での説明は無意味だと確認できる。要は、適切に文節の区切りや前後の文から、適切な漢字を選択したという学習機能が働きさえすればいいのである。MS-IMEがいまいちなのは、まさにこの部分であるし、Google提供の日本語変換も、単にかなを漢字等に置き換えるだけの言ってみれば文法を大して考慮しない翻訳機能に過ぎないので、ATOKのよさは使う時間が長ければ長いほどわかる。
最後にパッケージの中身。ATOK 2009の時はいろいろ入っていたが、今回はたったのこれだけ。多ければいいというものでもなく、広告類などは逆にいらないのでさっぱりした中身だが、私的にはこれでOKである。箱をそれなりの大きさにしなければならないこともわかるので、中身がスカスカというのも…。
まぁ、今日からしっかり使っていくことにしよう。
翻訳を行っていた時ひっきりなしに表示される漢字の注釈や過剰な学習機能がかえって煩わしく感じたことがあります。二文字や四文字漢字の熟語で先ず呼び出してから不要な文字を削除する方法で入力していました。一日400字詰めで60枚をこなさなければ仕事になりませんでしたので、この方法と単語登録で何とかクリアできました。特に外国語の語順で入力して入れ替えを行うことがありますので、前後関係を判断しない大昔の一太郎の方が便利でした。もうこんな殺人的な仕事は言うまでもなく行っておりません。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2010/10/17 00:07