Windows Vistaがリリースされ、早1年8か月。Windows Server 2008がリリースされて半年が経過した。しかし、これらOSをディープに理解するドキュメントは未だにリリースされていない。Resource Kitは、昔と違って名前のとおり、単にツールキット集に成り果てた。そうなると期待するのは、David A. Solomon氏ほか著作のWindows Internalsの最新版である。
Windows Internalsは表紙にあるとおり、FIFTH EDITION、第5版であるが、日本語版も第4版まではしっかり登場しているので、日経BP社が出版する気があれば日本語版も第5版が出るかもしれない。しかし、Windows Vista Resource Kitすら日本語版を出していない現状を見ると、必ず出るとは言い難い。こういっては何だが、Microsoft Pressは日経BP社との独占邦訳はさっさとやめて、翔泳社などそれなりのところにも邦訳出版権を与えたらどうだろうか。
話が逸れかかっているので元に戻すと、日本語版でWindows Internalsと聞くと、10年以上前のMatt Pietrek氏の著書(Addison-Wesleyから出てた)の日本語版が思い出されるが、これとはまったく別物である。Windows Internalsの第4版は、日本語版ではインサイドWindows第4版(上・下)という書籍名であり、原著も第3版以前は「Inside Windows ~」だったのである。以下にこの書籍の初版からのタイトル及び出版年月を示す。
1992年11月……INSIDE WINDOWS NT
1998年4月……Inside Microsoft Windows NT Second Edition
2000年9月……Inside Microsoft Windows 2000 Third Edition
2005年1月……MICROSOFT WINDOWS INTERNALS Fourth Edition
2009年1月(予定)……Windows Internals FIFTH EDITION
ご覧のとおり、第4版からWindows Internalsと変わったが、推測するにWindows Internalsの著者であるMatt Pietrek氏が、2004年頃にMicrosoft社に入社したからではないかと考える。まぁ、そんなことはどうでもいいが、来年1月発売予定とされる第5版が楽しみである。
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