Windows Vistaのできが悪いのは、巷で言われているとおりであり、私自身もWindows XPとWindows Vistaの両方を使っていて、Windows Vistaならではのメリットを感じないと当Blogでも書いたりもしているが、だからといって何が何でもWindows XPでないとならないとまで偏狭的に思っているわけではない。私が思うのは、Atomプロセッサや旧世代プロセッサのようにプロセッサそのものが高パフォーマンスでない、グラフィックスパフォーマンスが今ひとつ、あるいはRAMの搭載量が1GB未満というような、いわゆる旧世代PC(Windows XPプリインストールPCと言い換えてもよい)に対しては、Windows Vistaにアップグレードするメリットは薄いということである。
だが、Core 2 Duoを搭載し、RAMは2GB程度あり、グラフィックスパフォーマンスもそこそこあるような最近のPCであれば、Windows Vistaがベストチョイスとまでは言わないが、Windows VistaよりもWindows XPの方がいいとは思わない。企業ユーザのように、Windows Vistaに移行すること自体にリスクを伴うような場合はともかく、個人ユーザが今販売されているPCにWindows Vistaがプリインストールものを、わざわざダウングレードしてまでWindows XPを導入するのは、別の意味でパフォーマンス(ポーズ、受け売り等など)でしかないように思う。本当にWindows VistaとWindows XPの違いをわかった上で、ダウングレードしているのか?と。
わかっている人はわかっているように、Windows XPだってできが悪く、Service Pack2が登場した頃でさえ、パフォーマンスダウンでしかないように旧機種のPCユーザからは言われていた。セキュリティチェックを厳しくしたため、処理が冗長となり(古いプロセッサではハードウェアのサポートもないので、ソフトウェアで代替処理する)、古いPC(Windows 98あたりがプリインストールされていたPCとか)ではWindows XPへのアップグレードするメリットはほとんどないのが実態だった(パフォーマンスダウンだけでなく、Windows 9xとWindows XPとの互換性はXPとVistaのそれよりも劣っていた)。
つまり、Windows Vistaには合う環境、合わない環境があり、中でもパフォーマンス今ひとつのPCではアップグレードが憚られる、ということである。これに、Vista独特のXPユーザから見れば余計なお世話機能が、不興に輪をかけたと見る。こういう見解は、今日ネットにすぐに広がり、自身が試していなくともそういうものだと思い込んでしまう健気なユーザは、「Windows VistaよりもWindows XPがいい」と刷り込まれてしまうように思う。
一定のパフォーマンスとリソースさえあれば、わざわざプリインストールされているWindows VistaをWindows XPにする必要性は、Windows XPに依存したソフトウェア及びソフトウェア環境を使用していない限り、こだわることはないと思う。
なので、「そこまでしてWindows XPを選ぶか」と思ってしまうのだ。
自分もメインの環境がまだVistaに移行してません…ダウングレードこそしていませんが、Vistaのインストールされたマシンにはあまり触れてません(T_T)
あまりにもVistaのリリースが遅れたせいで、XPに慣れきったせいもあるかもしれません。「やっぱりまだXPでいいや」と思ってしまいます。
個人的には、どっちかといえばUbuntuの方がワクワク感があるような…
投稿情報: 冬_寂 | 2008/07/24 05:58
冬_寂さん、コメントありがとうございます。
Ubuntuですか…。確かに元気のあるOS(というかコミュニティ)ですね。UNIX系OSは昔、散々相手をしていましたが複数の実装があると、いつになっても新鮮(MacOSもそうですし)だなぁと思います。
MicrosoftのMicrosoftによるMicrosoftのためのWindows、からの脱却は私も期待しますが、唯我独尊というか唯我独占みたいな感じではねぇ。
それこそがMicrosoftらしさですが。
投稿情報: XWIN II | 2008/07/24 06:45
私は一ヶ月ほど前メインマシンの入れ替えと共にVistaを入れてみましたがスペックもそこそこありVistaでも使用感での不自由はなかったですがアプリケーションの対応と使用しているNasのセキュリティーチェックの問題でXPで入れ直すこととなりました。
おっしゃるとおり2002年当時XPはそんなに出来の良いOSではなくWin2000Proの出来の良さを改めて感じてました。あの当時は16BitOSから32BitOSへの変換期でリソース不足の解消というOSの安定を求めて、みな2000なりXPに乗り換えたものです。
私的には、Microsoftもせっかく64Bit版のXPなりVistaなりをもっと前面に出して移行を促進すれば良いのに、なんか日陰の存在で残念に思ってます。安定度と処理の最適化で良いOSだと思ってますが実用(アプリケーションレベルでの)出来ず実験程度で遊んでます。
Vistaも要求するスペック以上で使用するなら良いOSだと思いますが、現在の平均スペックのPCでは快適性を求める事が難しくXPをもう少し使い続ける事になるのではないでしょうか。
新PC購入時のOSのロールバック(Vista~XP)は私も同意見です。(PCの仕様によってはノートPCなどアプリケーション等の実用にXPより遅くなる場合もありますが)せっかくのセキュリティーの高いOSで半年はOSを弄るだけで遊ぶ事が出来るのにと思ってます。
投稿情報: 黒梟 | 2008/07/24 22:32
自分の場合ですが、パフォーマンスどうこうの前にVistaはXPを長く使っていたせいか、
XPと比べてあまりにもメニューや操作が違いすぎて、使いにくくてダウングレードしたり
してセキュリティソフトをインストールしてXP使ってます。
メニュー周りやProgramFilesの仕様など、いきなりすべての場所を変えたせいで、
どこに何があるがわからな過ぎて、調べる手間を考えるとめんどうなのでXPから
移行できずにいます。
投稿情報: 有夏 | 2008/07/24 23:22
まさに!
今、XPって持ち上げられすぎだと僕も思っていて、まさに書かれてる通り、XP出たときに皆文句言ってたじゃんって。
もちろんVistaが万能だと思わないけど、環境さえ整えれば、ドライバーの入れやすさとか、スタンバイからの復旧とか、
Vistaの使いやすいところもあって、何でもかんでもXPの方がいいとか言うのは、受け売りなんだろうなぁって思ってました。
低スペックPCにVista入れちゃったときのどうしようもなさは、XPのときのそれ以上な気もしますけどね。
WindowsUpdate後の再起動に10分戻ってこないのとか(^^;
投稿情報: ktmn | 2008/07/24 23:35
最新CPU,高速グラボ・・なんかの高スペックPCを持っているような人は、
それ相応の理由があると思うですよ。
例えばゲーマーとかね。(ゲーム用途では圧倒的にvistaは不利)
また仕事で使ってるなら、生産性に直結しない改変なら
互換性の問題で以前のままの方が有利だし。仕事に使うと
多数の人が使うので、操作方法(UI)の変更なんかはそれだけで
生産性の低下に繋がる。
別にこういった事例は過去にも同様でしたけどね。
windows95OSR2が評価された一方Meなんかは不評だった筈。
あれの売りだったアクティブデスクトップなんて今全く使われてないですし。
投稿情報: ああ | 2008/07/25 01:53
>Windows Vistaには合う環境、合わない環境があり
ここ重要ですよね。あわせられる人とそうでない人がいるし
XPならどうよ!?ってひとがそもそもダウングレードするのだろうし。
べつにそうまでしてvistaを嫌っていたりするわけでもなく
選んでるんじゃなくて楽しんでいるんだと思いますよ。
あーだこーだ いってるうちが楽しいのです。vistaにすんなり変わったら
この楽しさらしきものは味わえなかったのですよ。
投稿情報: nagi | 2008/07/25 08:07
YAMAHAのサウンドカードがVistaに正式対応してくれません。というかサウンドカード5枚差しで運用してる関係でVistaに正式採用してくれるサウンドカードのチップが5種類以上ないと移行できないんですがね。
投稿情報: みんきゃっと | 2008/07/25 09:10
XPの時も、SP2が出るまではWindows2000の方が良いよと馬鹿にされて
いましたが、今ではXP→Vista、2000→XPとポジションチェンジしてしまった
んだから不思議なモンですね(笑)。
って言うか、VistaもSP2からが本当の始まりの様な気がします。
ちなみに私はPen4 2.8GHz、MEM 2GB、GA:RADEON9600ProノートにVista
を入れてみましたが、XPの時はゲームをする時ぐらいしか回っていなかった
轟音ファンが常時回りっぱなしになりました(苦笑)。 ※CPUの静音ファンはOSに関係なく回っています。
多分、GPUの轟音ファンが通常作業中でも回るようになったんだろうと思いますが、
夏ボーナスで新ノートの購入を検討中です(五月蝿いの前に熱で壊れないか心配なので)。
投稿情報: 流 | 2008/07/25 09:19
ドライバが全然無いのでとても困ります・・・。
買って三年しかたってないMIDIデバイスとプリンタが、Vista用のドライバが用意されず、いつまでたってもアップグレードできません。
使えるプリンタを買い換えるってのもなぁ・・・。
投稿情報: kxxt | 2008/07/25 11:41
Vistaで一番気に入らないのはシェル(Explorer.EXE)が糞すぎること。
フォルダの表示形式をVistaに任せると、
画像ファイルもないのにサムネイル表示にしたりと意味不明の挙動。
表示設定を保存させても忘れるバグが未だに残ってる。
フォルダウィンドウから、現在開いているフォルダに対しての右クリックメニューが開けない。
(XPならウィンドウ左上のアイコンを右クリック)
アドレスバーは妙なボタン形式にするから、
長いパスがすべて表示されず、どのドライブのフォルダなのかわからない。
UACなんかは切ればいいし、
重いのはマシンパワーでどうとでもなるけどね。
どっかの非純正シェルを入れれば済む話?
それならVistaを入れなければ済む話、となります。
付け加えるなら、Vistaでないと困る、Vistaだからこの機能があってうれしい、
という点がほとんどない。
2000ではだめで、XPでければという機能を挙げるとすれば、
ターミナルサービスの機能かな。(2000はServerのみ)
投稿情報: AX | 2008/07/25 12:38
皆さん、多数のコメントをいただきありがとうございます。一つの記事でこれだけのメッセージをいただいたのは、これが初めてですが、それだけ鬱積している不満が多いという証左かと思います。
黒梟 様
Vistaの問題の多くは、移行するだけのメリットが薄いために、移行の苦労と天秤に量られてしまうためと考えています。私はPCとの付き合いはDOS時代までさかのぼりますが、使いにくさや不便を解消するためにバージョンアップがあり、そこでの操作方法の違いや新たに覚えるべきこと、未対応のハードウェアのサポート待ち等の面倒事も、移行するだけのメリットがあったからこそ行ってきたと言えます。64-bit版がメインにならないのは私も残念に思う一人ですが、8-bit→16-bit、16-bit→32-bitへの移行に比べると、大規模データを扱うような用途以外は、移行するだけのメリットが感じられないのも事実で、仮にVistaが64-bit版しかなかったなら、最初のWindows NT 3.1くらいしか普及しなかったと思います。
有夏 様
慣れの問題は大きいし、譲れないと思いますね。新たなことを進んでやりたがるような人はともかく、そうでない方にとって操作体系等の変更は苦痛以外の何ものでもないですから。メリットなくして移行なし、かと考えます。
ktmn 様
PCのカテゴリが大きく広がる中、エディションを変えただけで中身はほとんど変わらない「重い」OSのみしか提供していないMicrosoft社に問題はありますね。とはいえ、Windows XPにしても、リリース当時(2001年)の5年前(1996年)にあたるPCのスペックは、Pentium 200MHz、RAM 16MB程度がいいところで、小型PCとして一世を風靡したLibretto 20もこの頃の登場です。これらのPCにWindows XPをアップグレードしようとは考えないでしょう(仕様上無理ですが)。PCの進歩は、時代によって差異はありますが、何よりもユーザ層に大きな変化があり、多種多様なユーザにはXPで十分だというユーザも少なくないでしょう。それだけのことかな、と私は思いますね。
ああ 様
歴史は繰り返す、のとおりかと思います。加えて、PCが日常品にまで一般化したことは、進歩性よりも互換性(保守性)の声が強くなっても不思議ではありません。端末(メインフレーム)からの自由を獲得する象徴であったPC(マイコン)が、再び端末化するような時代ですから、それだけPCの使われ方も変化してきているのかな、と。モジュール化OSの話が再び出てくるのかもしれませんね。
nagi 様
光あるところに陰がある、のように物事には最低でも二面性があります。いい面もあれば悪い面もある。Windows Meのように悪い面ばかりが目立つOSでも、起動ディスク(FD)が一枚で済んだことはいい面ではありました。Windows Vistaは、Windows Meよりははるかにましです。ただ確実に言えることは、Windows XPは実質5年以上最新OSだったわけで、爆発的普及期にこの5年間は被ることから、XPへの郷愁はこれまでのWindowsとは比べものにならないほどある、と思います。これも楽しみの一つだ、と割り切れればいいんですが。
みんきゃっと 様
サウンドカード、MIDI系など、これまでも「特殊」な扱いを受けてきたものは、DOSドライバからDLLへ、DLLからVxDへ、VxDからWDMへ、そして最新ドライバアーキテクチャへ……。このすべての移行タイミングで遅れに遅れて提供されてきました。このため、ハードウェアメーカはドライバアーキテクチャが変わる毎に対応を余儀なくされてきましたが、人気が今ひとつのOSの場合、このような努力を怠る(必要性がない)ことも珍しくありません。なので、何を中心に置かれるかによって選択肢は決まるわけですから、移行するしないははっきりしていていいのではないでしょうか。移行したいのに移行できないのは辛いですが、そうでなければ…。
流 様
SP2が本当の始まり、というよりもその頃にはWindows 7(仮称)の話がもちきりで、フェードアウトを待つだけのVistaというおそれも否定できませんね。VistaはXP以上にバックグラウンドで常駐しているサーヴィスが多いですから、例えばファイルの走査を行うような(検索を早くするため)もの等をKillだけでもかなり違うと思います。昔、嫌われたものとして、スタートアップに登録し、あらかじめ実行させて常駐するようなアプリケーションソフトウェアがありましたが、同じようなものかと考えます。要は、ユーザに見合ったサービスだけで…といいたいところですが、色々なところで連携されているので、なかなか一般ユーザには判断が難しいと言うのが難点ですね。
kxxt 様
おっしゃるとおり、使えるものを使えなくするというのは本末転倒なので、そこまでして移行する必要はないと思います。どうしても移行したい!というのであれば別ですが、環境が整ってから行うのが正しいのではないでしょうか。ただ、何でもそうですが、普及していないものには対応されないという原則があるので、そこをどう捉えるか、かと思います。
AX 様
おっしゃるとおりかと思います。何を重点に使っているか。これはユーザによって様々であり、合う人もあれば合わない人もいる。ファイル操作が今ひとつというのは、私も実感しています。慣れの問題だけでは、どうにもならない局面はありますから。したくもない我慢をするのも癪ですが、そこまでしてXPにこだわるかというと、私の場合はそこまではしないといった感じです。
長くなりましたが、皆様コメントありがとうございました。
投稿情報: XWIN II | 2008/07/26 11:10
私はVistaは操作性を変えすぎて使いづらい上に高いH/Wを使わないと
遅くて使いづらい、まったく欠陥しかもたないOSだと思います。
ダウングレードしてまで・・・とは思いませんが、Vistaであるがゆえに
いまのPCを買うつもりはありませんし、人にも推奨しません。
日本語を使っている人たちがやっと英語を覚えたと思ったら、
「古代の中国語で書いた取扱い説明書しか提供しない」といわれたようなものです。
Windows7ももうじきでるらしいですからVista入りのパソコンを買った人は
すぐに後悔するでしょう。
かといって7も、無駄な機能をゴテゴテつけた代物になるようなので
使いづらくて買った人は誰もが後悔すると思います。
ただこれは推測です。
もっともVistaユーザーの意見をくんで作るという7なので
まともな責任者が7を担当するなら、XPライクになると思います。
いまのベストな選択は、中古のXP入りのパソコンを買って、それが
壊れるまでは使い倒すことだと思います。
ダウングレードする人を笑うのは構いませんが、
もしかすると本人が理解をしたうえでのこと。それは正しいことなのかもしれません。
私にはむしろVistaをすすめる人の方を笑ってしまいます。
あ。金をドブに捨てまくるほど有り余っている人に対してなら
そのような事を言ってもまあいいやと思いますが・・・
投稿情報: うーん | 2008/07/28 01:25
>フォルダの表示形式をVistaに任せると、
>画像ファイルもないのにサムネイル表示にしたりと意味不明の挙動。
>表示設定を保存させても忘れるバグが未だに残ってる。
自動フォルダタイプ設定無効なんてFAQだと思いますが・・・
>フォルダウィンドウから、現在開いているフォルダに対しての右クリックメニューが開けない。
>(XPならウィンドウ左上のアイコンを右クリック)
私のVistaでは再現しませんね。
>私はVistaは操作性を変えすぎて使いづらい上に高いH/Wを使わないと
>遅くて使いづらい、まったく欠陥しかもたないOSだと思います。
デュアルコアに2GBあれば余裕だと思いますが・・・
高いどころか10万以下の安物で十分ですね。
投稿情報: うえ | 2008/07/31 00:21
>うえさん
>デュアルコアに2GBあれば余裕だと思いますが・・・
>高いどころか10万以下の安物で十分ですね。
XPなら5万円程度で十分なんですよ・・・
差額でうまいものを何度でも食べにいけますし、小旅行にもいけます。
もったいないと思うのです。
投稿情報: うーん | 2008/08/02 07:27