毎日、様々な情報が流れています。専ら、警察関係からの情報がほとんどですが、今後どうなっていくか予断を許さないところ。解明が待たれますが、解明云々もさることながら、事件が発生して以降の対応等が問題視されています。
しかし、落ち着いて考えてみるまでもなく、コスト削減が至上命題となっている中国からの輸入品、それも冷凍食品なのですから、中国側でのコスト削減の圧力はもちろん、国内においてもコスト削減のために「手を抜かれているところが多い」ことは容易に想像がつきます。いや、想像ではなく必然といっていいものでしょう。
特に、新たに市場参入するようなところは、ブランド認知力も低く、またノウハウもないことから、簡単に右から左へと持ってくるような単純なビジネスモデルのようなものであって、かつ、価格が他社のものよりも安価でなければ、すぐに市場で淘汰されてしまいます。なので、先行メーカよりも安価に流通させるには、利益率を下げる以上に製造原価や流通コストを下げる以外に方法はないわけです。先行メーカも高利幅に胡坐をかいているわけではありませんから、競争は熾烈です。そこを勝ち抜いていくには、何を行うのか、行わなければならないのか。考えるまでもありません。
先日の雪崩事故で、危険と書いてあるところを乗り越えて、スキーを行っていたら雪崩に巻き込まれ死者が出た、というものがありましたが、基本的にこの思考が蔓延しているのが今の我が国です。
少しの違反(不正)で問題がない
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多少の違反(不正)で問題がない
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違反(不正)しても問題がない
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違反(不正)を違反(不正)と思わなくなる
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問題発覚して狼狽する
食品偽装などの本質もこれでしょう。これに、「みんなやってるんだから」という感覚が後押しします。コスト削減競争の渦中にいれば、他社の価格がいかに形成されているのか、おおよその予想はつきます(限られた知識のため、それが正しい認識である保証はない、というかたいてい正しくない)。なので、これが蔓延するわけです。
餃子事件では、どのようにして有機リン系の農薬がどのように混入したか、ということは解明されねばなりません。しかし、せっかく輸入食品について見直す千載一遇のチャンスととらえ、前向きに考えてほしい。そんなことを思います。
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