富士通が、重さ約580g程度のUMPC「LIFEBOOK U」を発表した。「U」といえば、私もVAIO U初期型を即購入したことがあるが、これもまた気になる機種である。だが、私も様々な小型PC等に手を出してきたので、痛い目に遭ったり、いい目を見たり、それなりに経験も積んできた。そして若くもなくなった…。なので、即購入!とはならないものの、気になり始めている。
そもそも、なぜ小型PCを欲するのだろう。私的には、いつも持ち歩いていたいという欲求があったからだと思うが、十年以上前は小型PCなど、現実的な解ではなかった。ROMにDOSを搭載したHP LXシリーズやWindows CEを搭載したPalmtopマシン、iPAQやPalmといったPDA等を利用してきたが、結局のところ、これらは私の満足度を満たしてはくれなかった。
それは、パフォーマンス不足であり、リソース不足であり、そして扱いにくいものだったからだ。中には、バランスのとれた素晴らしいPDAもあったが、それはPCではないというところで不満があった。PCよりも小さく軽いのだから、様々なところで制限があって当たり前。しかし、妥協の産物は不満の温床なのである。
私の思う不満は、小型軽量化に伴う制限よりも、PCではないという点に多くのものがあった。現在ではもちろん、昔のそれほどリッチでないWebコンテンツでさえも、PDAでは満足な表示を得ることは難しく、すぐにメモリ不足に陥ってしまっていた。この例以外でも、PC(Windows)との互換性がそれほど高くない、リソースも大きく異なるのだがら当然だが、PCと同じことができないという点に不満があり、だからこそ、Windows XPを搭載したPCの小型版VAIO Uには大きな期待をし、即購入したのである。
だがVAIO Uは、最初のうちは小型PCというだけでうれしかったものが、使っていくに連れ、段々と不満が大きくなっていくのがわかっていった。それは、パフォーマンスが低いことであった。小型化することで、様々な面で犠牲にしなければならないのは自明であるが、PDAを使っていた頃は、「これはPCではないのだから違って当たり前」というように、パフォーマンスよりもPCとは違うということに目が行っていたのだが、PCと同じものとなったことで「PCとしてはパフォーマンスが低すぎる」というところに目が行くようになったのである。
タイミングも悪かった。Windows XPは登場してそれほど時間も経っておらず、一般的なノートPCでさえも、Windows XPをデスクトップPC並みに動かすことは難しかった。今では、PC全体のパフォーマンスが底上げされたため、Windows XPを使うのに四苦八苦するPCはノートPCも含め、ないに等しい(意図的にBTOで四苦八苦させるPCを作ることはできる)。このタイミングでVAIO Uが出ていたなら、おそらくパフォーマンスのことを当時ほどには問題にしなかっただろう。なので、このタイミングで「LIFEBOOK U」が出てきたことが、大いに気になるのだ。
しかし、小型PCの次の問題は、使い勝手ではないかと思っている。小さいキーボードは打ちにくいだろうとか(これがW-ZERO3等のように、PCでない場合は諦めもつくというか、そういう代物ではないとなる)、そもそもWindowsのユーザインタフェースが小型PCに合っているのかどうかとか…。
結局のところ、私が求めているのは単なる小型PCではなく、使用するときにはそれなりの大きさになり、通常は折りたたんでしまっておけるような「運搬時に小型・軽量となるPC」なのかもしれない。
今回で、このBlogを始めてから、200件目の記事(エントリー)であることに気付いた。今後とも、よろしくお願いいたします、です。
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