ここは、東急電鉄目黒駅から地上につながる連絡通路に面したところ。このようなものがある。
「目黒区・目黒駅行政サービス窓口」と看板にあるとおり、昨今流行りである駅内(近)行政サービス施設である。住民票の交付等、基本的なサーヴィスのみの提供であるが、大半の区民(いわゆる市民と同じ)にとっては、これだけでも十分だといえる場合が多いだろう。
しかし、ここは目黒駅ではあるが、目黒区ではない。有名どころとして、品川駅は品川区にあらず港区と同じように、目黒駅は目黒区にあらず品川区、である。では、東急目黒線沿線の人たちが対象か、というと実はこれもかなり微妙である。東急目黒線の各駅の所在を示してみよう。
- 目黒駅……東京都品川区
- 不動前駅……東京都品川区
- 武蔵小山駅……東京都品川区
- 西小山駅……東京都品川区
- 洗足駅……東京都目黒区
- 大岡山駅……東京都大田区
- 奥沢駅……東京都世田谷区
- 田園調布駅……東京都大田区
- 多摩川駅……東京都大田区
- 新丸子駅……神奈川県川崎市
- 武蔵小杉駅……神奈川県川崎市
以上のとおり、わずか一つの駅だけが目黒区に属しているだけで、他は目黒区ではない。ただ、目黒区境を通っているので、奥沢駅までは徒歩5分程も歩けば、目黒区内に行くことは可能だ。路線名も目黒線であるので、名前的にここに目黒区役所があるのは自然だが、行政境界的には不自然なのである。
こういった事例は、他にもあるのだろうか。
はじめまして、ぶちです。
そういえば、品川駅も港区ですよね。
しかも、「北品川」駅より、北に「品川」駅があります。
投稿情報: ぶち | 2007/01/30 17:05
ぶちさん、はじめまして&コメントありがとうございます。
鉄道の駅としては古株のJR品川駅ですが、東海道の宿場の駅としては品川宿の方がはるかに古い歴史を持っていますね。
品川宿は、江戸中期には北品川宿と南品川宿に分かれており、北品川宿あたりにできた京急の駅が「北品川」。なので、品川駅の南にあっても、北品川なんですね。
では、簡単ですがこの辺で。
投稿情報: XWIN II | 2007/01/30 21:08
はじめまして。
拝読して思ったのですが、市町村が域外にサービスセンターを作っても良いのですね。
ならば。
どこかの自治体が都心にサービスセンターを作り、住民票の写し発行を周辺のサラリーマン対象に行っても良いわけですね。
住基ネットがあるのだから、他自治体の住民でも発行できるのですから。
中央省庁との連絡用に東京事務所を設置している自治体は多いですから、東京事務所の小遣い稼ぎネタにはなるか?というのは、いかがでしょうか。
投稿情報: そあ | 2007/01/31 21:32
そあさん、はじめまして&コメントありがとうございます。
理屈の上では、地方自治体の区域内になくてはならないことはないですが、利用者の便を考えれば、通常はあり得ない選択肢ではあります。ただし、東京都三鷹市のように、調布市境に市役所など、行政の中心施設がそろい、辛うじて住居表示上、三鷹市に属すものの、領域的には調布市に大半が存在する市民体育館があるなど、例外的存在もあります。
ご指摘のように、東京事務所をそのような利用に供するというのもありだと思いますが、広域住民票(住基カードで取得できるもの)については本籍地等が記載されないため、あまり役立たないと思います。ただ、それには戸籍情報とのリンクが必須となるので、個人情報の独り歩きはさらに加速する事態を招来するとなってしまいますが…。
投稿情報: XWIN II | 2007/01/31 21:57