おめでとうございます。実に、44年ぶりの日本シリーズ制覇ということで、私が物心つくどころか、この世にまだ生を受けていないくらい久しぶり。まぁ、それをいうと中日は、それをさかのぼる52年ぶりの日本シリーズ制覇を逃がしたことになるわけで、中日ドラゴンズファンは残念でした。
その44年ぶりの基点となった最初の日本一、1962年(昭和37年)に駒沢の暴れん坊といわれた頃の東映フライヤーズ。その前年も、シーズン途中までは首位を独走していたものの、初めての体験だったせいか、終盤失速し、その経験を生かしてのリーグ優勝だった。日本シリーズでは、阪神タイガースと争い、見事、日本シリーズを制覇したのだった。
当時の監督は、水原監督。読売ジャイアンツの第二期黄金時代を築いたが、永遠のライバル三原監督の西鉄ライオンズに日本シリーズで3年連続で敗れ続け、続く南海ホークスには杉浦投手相手に4連敗を喫し、その翌年にはセ・リーグに乗り込んできた三原監督率いる大洋ホエールズ(前年まで連続最下位だったのチーム)にリーグ優勝を奪われてしまうという悲運の監督であった。セ・リーグ5連覇という、当時としては最長の連続優勝を果たしたものの、日本シリーズという鬼門で読売ジャイアンツの監督の座を追われたのである。
その水原監督を招聘したのが、東映フライヤーズ。先にもふれたように采配一年目から優勝争いを演じ、二年目でパ・リーグ優勝、そして日本シリーズ制覇を成し遂げたのだ。
しかし、その後は優勝争いはするものの、優勝するには至らず、水原監督が去ってからはチームは優勝から縁が遠くなり、リーグ優勝から10年経たずして身売りされ、東映フライヤーズは日拓ホームフライヤーズに。さらに一年経たずして、再度身売りされ、日本ハムファイターズになり、三年前から本拠地を移して、北海道日本ハムファイターズとなった。栄枯盛衰、勝者必衰の理をあらわすとは、このことなりと思ってしまう。
それにしても、中日は流れが悪かった。終盤、阪神に追いつかれそうになったときの悪しき流れを見るような感じだった。何が悪かったのかは、門外漢にはわからないが、来シーズンにまた期待するとしよう。
これでパリーグ勢が3連覇。やはり、プレーオフ効果なんでしょうか?
しかし、この制度は何とかならないものか?
交流戦のセリーグ1位と、レギュラーシーズンセリーグ1位の対決(パリーグもそれに準ずる)とか。
レギュラーシーズンの後の短期決戦ではリーグ戦は何だったの?になりがち。でも、リーグ戦での順位は反映しているというのなら、いっそ5位対6位は1試合で次の4位とは2試合で(1勝1敗なら4位の勝ち)次の3位とは3試合制で・・・とやった方がいっそ、レギュラーシーズンの順位が完全に反映された短期決戦になるのでは?
などと、思う今日この頃でした。
投稿情報: 志葉 京兵 | 2006/10/27 18:35
プレーオフについては、レギュラーシーズンの重みを考えれば、解せないルールだというのはわかりますし、少し前の私もそう思っていました。
ですが、日本シリーズだって解せないものなんですね。というのは、この「北海道日本ハムファイターズ、日本シリーズ制覇」でもふれたように、レギュラーシーズンでの優勝が日本シリーズでたったの4敗しただけで、価値が半減するかのような扱いをされることが少なからずあるからです(水原監督の読売ジャイアンツ時代)。
古くは、1960年の毎日大映オリオンズ(現、千葉ロッテマリーンズ)が、パ・リーグを制し、圧倒的前評判の高さを誇っていたのに、三原監督率いる大洋ホエールズ(現、横浜ベイスターズ)に全試合1点差で4連敗。リーグ優勝したのに、このことがきっかけで西本幸雄監督は解任された例をはじめ、枚挙に暇がありません。西武ライオンズで常勝軍団を率いた森監督も、日本シリーズに負けたことがやめるきっかけでしたし…。
そんなわけで、異なるリーグ間の1位同士で日本一を争うというのは、本来おかしいもので、同リーグの1~3位が他リーグの1位より強いこともあるでしょう。ただ、それを決めるのはルールあってこそで、どんなに理不尽なルールだったとしても、シーズン途中でころころルールが変わるわけではありません。結局、ルールを制するものが強いとなるでいいのではないでしょうか。
投稿情報: XWIN II | 2006/10/27 22:40