久々の更新です。別に、放射線に強い体作りをしていたからではありません(苦笑)。さて、それはともかく、お役所センスのなさが見事に炸裂した福島県福島市の保健福祉センターに属する放射線管理室(とその掲載許可をおそらく与えた福島市ふくしまウェブ管理者)。
現在(7月23日)は、「放射線の影響を受けにくい生活をしましょう」とタイトルを変えているが、その前は「放射線に負けないからだをつくりましょう」だった。仮に、このようなことが可能であるとするなら、真っ先に原子爆弾が投下された広島や長崎で適用されてしかるべきものであるし、放射線管理区域で仕事をされている方々にも有効であるだろう。だが、そんな事実はない。現実は対処療法しかなく、どれだけ影響を避けるかということが最重要のはずだが、これを正面切って言ってしまうと、福島原発周辺住民はすべてのリスクを避けるために「その地から離れる」というのが最善の方法となる。つまり、それは既存の境界線に拘る限り地方自治体の消滅につながることを意味する。
無論そうなっては困るので、地方自治体を維持するためには住民にいなくなってもらわないようにしなければならない。そのためには、放射線のリスクを少なくする、これが飛躍して「放射線に強い住民をつくらなければ」となって「放射線に負けないからだをつくりましょう」とお役所表現に収まった。
しかし、熟考するまでもなく、こんなことは不可能である。対処療法しかないのに、積極的に「負けない=強くなる」ことをいうのは詐欺的表現を通り越して嘘である。それがなぜこうもあっさり公式Webページに掲載され、しかもパンフレットまで作られてしまうのか。お役所的センスのなさの一言では片付けられないが、さらに恥の上塗りが掲載されている。
このページのタイトルを変更しました
このページのタイトルやチラシ等の表現について、誤解を招く表現がありましたことを心よりお詫び申し上げます。
「放射線に負けない」という表記は市民の皆さまに力強く生活していただきたいという思いを表現したものです。
「食生活のポイント」と「生活習慣のポイント」の内容については、今後検討してまいります。
誤解を招く? 誤解などでないことは、自らのお詫びにあるように「「放射線に負けない」という表記は市民の皆さまに力強く生活していただきたいという思いを表現」したと、嘘に嘘の上塗りをしていることから明かだ。いくらなんでも「気合い」のようなもので放射線など跳ね返せない。つまり、力強く生活したところで気休めにもならないのだから、福島市の罪はきわめて重いとなるだろう。
福島市保健福祉センターに属する放射線管理室は、こんなことになると思っていなかったのだろうか。このようなレベルでは、地方自治など市町村に任せられないという話となって、中央集権に舞い戻ってしまう嚆矢とならなければいいなとしつつ、今回はここまで。
最近のコメント