現在、渋谷駅は大規模改良工事の真っ只中で、特に東口方面は東京メトロ副都心線乗り入れと東急東横線相直運転によって、地下の大改良が進捗中であること。渋谷ヒカリエを嚆矢に、東急東横店の建て替えやJR埼京線の異動など、向こう10年以上にわたって渋谷駅を含めた周辺工事は続く。そうした中、先月より渋谷駅東口のバス停が暫定異動し、臨時のバス乗降場が運用開始されている。そのため、従来の場所には「移転しました」的な案内板が立つが、全体的に工事中ということもあってごちゃごちゃ感が強いことなどから、サインは目立たず、あってもわかりにくくなってしまっている。
その中でも、人気の都01系統は乗り間違え、あるいは問い合わせが多いようで、いかにもお役所っぽい「聞いてくれるな」的な汚らしい案内板がこれでもかというほどに乱舞している。
58番乗り場は、都01系統ではなく都06系統の発着するところで、行き先は新橋駅、主な経由地は広尾病院や麻布十番であることがわかるが、それ以上に目立つのがこれである。
「西麻布 六本木 溜池 には行きません」と黒地に蛍光イエローの文字で、さらに地名部分には赤スプレー表現で×が付けられている。都01系統と同じ新橋駅行きで間違いやすいほか、悪いことに渋谷駅東口の動線から見れば、こちらの58番乗り場の方が都01系統の発着する51番乗り場よりも手前にあるのだ。なので、つい行き先も新橋駅だということで誤って乗車してしまい、その後に六本木等に行かないのかとトラブるのだろう。おそらく、都バスの運転手(乗務員)から何とかしてくれと泣きつかれ、こんな見苦しいサインとなっているのだろうが…。
「都01系統の乗り場はこの先です! 六本木ヒルズ・赤坂アークヒルズ」というように示したとしても、これ自身が目立ってくれないと始まらない。そしてわかっていないとこれ自身が意味をなさない。私も初めての地に赴いた時には、事前情報と現場が食い違ったときなど、どのようなサインがあったとしても難しいと感ずる局面はあるし、仕方が無いと思うこともある。だが、見苦しいものは勘弁してほしいと思いつつ、今回はここまで。
この場所は玉電と市電とが分離され、東横でパート建設工事が始まって以来、戦争激化の一時期を除いて今日迄常に工事が絶えなかった所として印象に残っており、工事はまだ続いていて、渋谷川とJRとにはさまれたもと渋谷貨物駅の跡地が大部分を占める地域の再開発が完成するまで、まだ当分終わりそうにありません。西口のバス溜まりはほぼ完成しているのに比べると東口はつねに工事の喧噪に悩まされている感があるのが対照的ですね。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2013/08/26 20:04