第95回全国高校野球選手権記念大会は、昨日(17日)と今日(18日)の二日間で3回戦8試合が行われ、結果は次のとおりとなった。
花巻東(岩手) 7-6 (愛媛)済美
明徳義塾(高知) 5-1 (大阪)大阪桐蔭
鳴門(徳島) 17-1 (静岡)常葉学園菊川
日大山形(山形) 5-2 (栃木)作新学院
常総学院(茨城) 9-1 (福井)福井商
延岡学園(宮崎)10-0 (青森)弘前学院聖愛
前橋育英(群馬) 7-1 (神奈川)横浜
富山第一(富山) 8-0 (千葉)木更津総合
昨日の花巻東と済美の戦いは延長戦となって、最終的には1点差の7-6という僅差であったが、10回表に4点を花巻東が奪ったところで7-3。10回裏開始時点で4点差のビハインドがあり、安楽選手のスリーランホームランで1点差となったものの、正直差がつきすぎたな…といった感じだった。
だが、結果的に3回戦の8試合のうち、この最初の試合だけが好ゲームであとの7試合は残念ながら大差となったか、あるいは緊迫感に欠ける淡泊な内容で試合が進むものばかりだった。甲子園は大観衆だったが、私を含め多くの観客はちょっと残念だと思ったのではないだろうか。辛うじて、日大山形と作新学院の試合は8回表まで3-2と1点差だったのが、唯一好ゲームだった部類に入るものの、今日の4試合すべてと昨日の鳴門対常葉学園菊川の試合は、もう何をか言わんやである。
まぁ、これが高校野球だというのはわかる。一つのプレイでがたがたっと崩れてしまうことはよくあることで、野球に「流れ」なんてないという頭の固い保守(捕手)的老人は別にして、そういうことがよく起こるのが高校野球だ。だが、今年はこの猛暑が多少の影響を及ぼしているのではなかとも感ずる。
ここで、前回記事の表を流用して、ベスト8に進出したチームのこれまでの試合数を確認してみよう。
こうして見ると、8試合のうちで3回戦までの試合数が多かった方が勝利したのは、何と花巻東と常総学院の2校のみで、同試合数の1試合(前橋育英 対 横浜)を除けば、残る5試合が3回戦までの試合数が少ない方が勝利している。中でも、最も少ない7試合で敗北したのは済美だけで、残る5校が準々決勝(ベスト8)に進出している点に注目だ。
そして、全国平均参加校の81校を上回るのは、茨城代表の常総学院のみ。中間(中央)値の66校を上回るとしても、それに岩手代表の花巻東が入るだけで、同数の群馬代表の前橋育英を含めても3校にしかならない。残る5校は、すべて参加校の少ない地域ばかりなのである。もし、仮に済美と福井商が勝っていたなら、確実に現在の代表選考方法を見直すべきだとなったに違いない。
いくら野球部とはいえ、これだけの酷暑の中での試合はダメージが大きく消耗も激しいはずで、地方大会からもそれは今年については間違いなく言えるだろう。なので、前回ふれたように地方大会で8試合勝って代表となった東東京代表の修徳と、たったの4試合勝っただけで代表となった徳島代表の鳴門とでは、差があって当然だとなる。そこまでの差は極端なものかもしれないが、酷暑の中の大会では2試合程度の差であっても大きな差となって表れてくるのではないだろうか。10試合目の大阪桐蔭と木更津総合は、どちらも相手は7試合目のところだった。
と、問題提起しつつ、今回はここまで。
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