福島第一原発の事故から二週間弱。いよいよ放射能汚染被害が現実のものとなってきている。政府は風評被害の抑制に躍起となっているが、同時にパニックが起こらないようにというバイアスをかけずに的確な情報公開を期待したいが、やはりここは海外の報道等に注目していくことと、現実の測定値を注視すること、そしてその値がどういう意味を持つものなのかを適切な知識で判断することが求められよう。
一例として、東京都水道局が昨日明らかにした金町浄水場での放射線量が高くなっているという話について考えてみると、こうなることは雨が降り始めた時点で自明であった。当blogでも関東地方で雨が降り始めてから、放射線量測定地点に関する測定値情報を注視していたが、予想通り、雨が降れば沃素131に影響を受ける放射線量が高まったが、雨が集中する河川、そしてそれを水源とする上水道の基地である浄水場で放射線量が高くならない理由はない。単にそれが結果として表れたに過ぎないのだ。
この話は単に一例に過ぎないが、原発で何が起こっているかという情報が明らかでない以上、間接的な情報に基づいてどうすべきかを検討するしかない。その指標は各地でモニタリングされている放射線量で、この動向を注視し、今後何が起こるのかを確認しつつ、公式発表を具に見る。そうすることで、風評被害も含めた放射能汚染被害に対処していきたいものだと考えながら、今回はここまで。
モーゼの出エジプト記ではないが、1868年に東京に事実上遷都してからわずか一世紀半で、天智天皇が一時近江に撤退した時と同様に又京都に一時舞い戻ることを余儀なくされるような事態にはならないと思うが、危険が放射能への被爆の継続時間の乗数であるので、先のことは不確かです。何とか押さえ込むことができることを祈るのみです。チェルノブイリのときも世界全体が混乱に巻き込まれました。なんせ原爆症の発症がかなり先であるのでここはどんと構えて結果を待つしか方法がないのも事実です。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2011/03/29 23:49