前回の補足です。モノクロ画像では分譲地の判別が困難かと考え、色つきのものを作成した。
色付けしたところが、田園都市株式会社あるいはそれを引き継いだ目黒蒲田電鉄田園都市部が分譲した宅地である。洗足駅周囲の第一期と分離しているが、第二期においても…というよりは第二期だけでなく複数期に分かれていた可能性もあるが、大井町線の北側と南側に分離していることが確認できる。そして、北側は分譲地番号として394~471番と数字かつ第一期との通し番号になっているのに、南側の分譲地番号はイロハ順にイ~ソとなっているのも疑問である。
この分譲地番号について疑義なのは、いくつかある田園都市株式会社名義で作成された洗足住宅地平面図には、493~498番(現 東京都大田区北千束一丁目の一部)が存在しないがイロハ番号はあり、目黒蒲田電鉄田園都市部名義で作成された洗足住宅地平面図には、493~498番が存在する。この事実から、なぜ通し番号の途中になぜイロハ番号が挿入されているのか? という疑義が生まれるわけである。
これについて私の予想としては、田園都市株式会社が存在しているときに、目黒蒲田電鉄名義で分譲したもの(あるいは目黒蒲田電鉄の所有地だったもの)にイロハ番号を付け、田園都市株式会社が分譲したものと区別しているのではないかと考えている。その後の493~498番については、田園都市株式会社が消滅(目黒蒲田電鉄に合併)したことで、目黒蒲田電鉄田園都市部が通し番号を引き継いで分譲した、という流れではないか、と。
いつも思うことだが、第一次資料を目にすると、これまで頭の中で考えていたことがいかに稚拙であったのかということを痛感させられることが多い。今回、この平塚町第二耕地整理組合第一工区確定図という資料を見て、新たな知見を得ることができそうである。そんなことを記しつつ、今回はここまで。
環七の西側の北千束駅に至迄の道の両側も目黒蒲田電鉄の分譲地になっていますので大井町線の南側と同様に2
次分かもしれません。こちらは馬込村の耕地整理になりますがその方面の調査も期待しております。
投稿情報: 木造院電車両マニア | 2010/05/24 09:27
木造院電車両マニア様、コメントありがとうございます。
馬込村(町)方面は、千束耕地整理組合施行なのですが、現在の環七通りより東側(目黒区・品川区寄り)のわずかな大田区部分は、この耕地整理事業の対象から外れているのではないかと見ています。北千束駅に向かう部分は事業地ですが。
投稿情報: XWIN II | 2010/05/25 07:39