ついてない時は、こういうものなのかもしれない。
今朝、都営地下鉄大江戸線が停電により、最大3時間にわたり運行停止になった。ただ運行停止となっただけでも影響は大きいのだが、地下鉄線内に閉じ込められるというのは苦痛以外の何物でもないと、改めて実感してしまった。
私は普段、都営大江戸線を利用していない。通勤経路にひっかかりもしないのだが、今日は取引先の会社に挨拶を兼ね、打ち合わせに行くため利用した。まさに年に一度乗るか乗らないかの路線の滅多に起こりえない不具合に遭遇してしまったのだ。
ご存知の方はご存じのとおり、都営大江戸線は一般的な電車よりも小さな車両である。地下鉄の建設費を削減するため、トンネル断面積をできる限り小さなものとし、車両もそれに合わせて小型化のものを採用している。東京地方の人にしかピンとこない物言いで恐縮だが、私鉄やJRと相互乗り入れしている電車より一回り小さいのが銀座線や丸ノ内線。これよりももう一回り小さいのが都営大江戸線である。なので、普段乗車していても天井が低いなど、圧迫感を常に感ずる電車なのだ。
加えて、窓もほとんどあかない。空調完備という理由のほかに、電車そのものの製造コストを下げた結果でもある。このように狭い電車がラッシュの混雑時に、いきなり地下鉄トンネル内で停電に見舞われ、空調も明かりもない中に放り込まれてしまったのである。
幸いにして、私はニュースにあったように二時間以上も閉じ込められたり、車内でのパニックに遭遇したり、あるいはトンネルの中を延々と歩いたりはせずに済んだ。無論、先方の会社に遅延のお詫びをしなければならなかったが、そんなことよりも大都市の基盤の脆弱さを覚えずにはいられなかった。
電気に頼りきった大都市。以前、送電線が切られて大停電が発生したということもあったが、いたるところに送電が止まったら危機的状況を迎えるシーンは多い。下手な防災訓練に参加するよりも、非常に有意義な体験だった、としてBlogには書いておこう。
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