インプレスさんのPC Watchにある記事「Windows Vistaは必ず1月30日に発売する~バルマーCEOがイベントの席で明言」によれば、もうタイトルどおりなので説明不要なのだが、「Windows Vistaは必ず1月30日に発売する」ということのようである。今は、11月上旬なので、先の約束どおりだとしたら、今月末には企業向けに出荷されなければならない。RC2からRTMまで到達しているスケジュールを鑑みれば、来年1月30日というスケジュールは非現実的なものではないだろう。
だが、2007年1月30日は火曜日なのだ。火曜日というのは、一般的なソフトウェアの製品発売日にあまりふさわしい曜日とはいえない。ちなみに、現行バージョンのWindows XPは、2001年11月16日金曜日に発売開始となった(この論考では、すべて日本語版のパッケージ版発売日を対象としている)。さらにさかのぼると、コンシューマ向けのWindows Millennium Editionは、2000年9月22日金曜日に発売開始。Windows XPの前バージョンにあたるWindows 2000は、2000年2月18日とこれも金曜日に発売開始。どれもこれも金曜日が発売開始日となっているのだ。
さらにその前となると、深夜販売が盛り上がったWindows 98やWindows 95。いずれも深夜販売を大きなイヴェントとして位置づけていたためか、金曜日発売ではなく、Windows 98が1998年7月25日土曜日、Windows 95が1995年11月23日木曜日(祝日)だった。どちらも、休日前夜から休日にかけてお祭り騒ぎを行うのに適した日程といえるだろう(ただし、土日が週休二日制でない場合や、祝日出勤の人を除く)。
このように、これまでの歴史を振り返ると、果たして2007年1月30日火曜日に発売されるのかという疑問符が付く。もしかしたら、日本語版は関係ないのかもしれない。なぜなら、Windowsのパッケージ販売において、日米同日に発売日を迎えた例は一度もないのだ。もっとも近かったのがWindows 2000の時で、米国では2000年2月17日、日本では2000年2月18日と時差を考えればほぼ同日ではあるが、それでも一日の差は生じた(パッケージ販売でなければ同日出荷はある)。
そんなわけで、果たして本当にWindows Vista日本語版のパッケージ販売が2007年1月30日となるのか、単にプレインストール版が登場するだけで、パッケージ販売はそれよりも後になるのか。注目していくことにしよう。なお、Windows NT 4.0日本語版のパッケージ販売は、1996年12月10日火曜日だった。火曜日の発売がまったくないわけではないという話を本稿の最後に付記しておこう。
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