2009年(平成21年)7月31日に閉店となって、その後、建物がそのまま残されていたが、ついに取り壊しが始まった。場所は、東京都目黒区洗足二丁目19番、洗足駅前の一等地(しかも角地)で、かつてここには「洗心堂」という文房具店兼書店があり、戦後まもなく建設され、昭和20年代から地元に長く愛された店舗である。
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ここのかつての店主は、洗足の歴史にも明るく、地元の歴史愛好家が寄稿する「郷土目黒」にも執筆したり、広告をうつなどしていたが、代替わりによって見られなくなり、店舗の方もリフレッシュされることなく、いつ閉店してもおかしくないような状況がしばらく続き、2009年に営業を終了した。店舗兼住宅だった2階からも閉店後すぐに引っ越されたようで、しばらく無人店舗状態だった。駅前の好立地にありながら、このような状況が6年近く続き、ようやく取り壊しとなったのである。
取り壊しのための仮囲いの中に、建物の外側はまだ残っているが、これも近いうちに撤去され、更地の姿を見せるだろう。この地が更地をさらすのは戦後まもなく以来であり、戦後の洗足田園都市を象徴する存在が消えたことになる。
今後、どういうものができるのかだが、洗足駅前に相応しい瀟洒で落ち着いた町並みにあうものを期待しつつ、今回はここまで。
2015年6月28日追記
工事の囲いが取れて更地が姿を現しました。更地になると「こんなに狭かったかな?」と思うことが多いが、本件もそのように感じた。
といったところで、簡単に追記終了。
とうとうなくなってしまうのですか。仕方がないとはいえ、寂しいです。「洗心堂」の写真は、目黒信用金庫で保管されていて、それをコピーしてもらいました。歴史的記念物の一種になっちゃいましたね。
投稿情報: りっこ | 2015/06/08 12:30
ご無沙汰です。
あのままでは失火などのおそれもあって、よくないなあとは思ってましたが、このようにいざ消えてしまったとなるとそれはそれで感慨深いものがあります。まさに過去の歴史となった瞬間かと。
投稿情報: XWIN II | 2015/06/09 06:31
もう80年以上前のことですが、頭の禿げた怖い店主のことをうっすらと覚えています。近所には目黒区からの越境入学の友人が何人かいましたが残念ながら消息は不明です。近所の昭和医大の歯科に通院していますが取り壊したことは知りませんでした。
投稿情報: 木造院電マニア | 2015/07/07 21:53
ご無沙汰です。
洗足在住の知人曰く、ご高齢の方が跡地を撮影したり、何人かでお話しをされていたりという光景が見られたとのこと。なかなか日本では建物を残そうということがないので仕方ないですが、思い出の中に生き続けるしかないですね。
投稿情報: XWIN II | 2015/07/08 07:31
XWIN II 様
私の記憶は戦前の戦災前の建物ですが、洗足会の理事の方々の多くが目黒区に住まわれていましたので、想い出もほとしおだったのでしょう。
投稿情報: 木造院電マニア | 2015/07/08 10:05
清風堂、洗足パンもついに。。。
相木屋はとっくに無いですし、実質お惣菜屋になったとは言え残っているのは奥吉とタバコだけになった角の店くらいですかね?
投稿情報: 未知との遭遇 | 2019/03/21 09:33
コメント&情報ありがとうございます。洗足パン(ロンシェール)が閉店という情報をいただき、洗足駅まで出向きました。20日で終焉を迎えていたとは驚きです。跡継ぎがいらっしゃらなかったのか、あるいは他店におされての撤退なのか。
投稿情報: XWIN II | 2019/03/24 09:34